| どこかに作業に出すとこういったコキズ免れない |
さて、先日サイドステップのキズ修理(塗装)から戻ってきたポルシェ718ケイマン。
その際は気づかなかったものの、ふと夜に水銀灯の下に停めたケイマンを見てけっこうな「小傷」があることを発見。
これは磨き傷のたぐいですが、こういった微細な傷は直射日光や水銀灯、LEDといった指向性の強い光があたったときにしかわからないので発見が遅れることとなっています。
こういった細かいことは、作業前後にショップには言いづらい
正直、こういった傷はどこかに作業に出すとある意味「つきもの」で、ショップにあらかじめ注意をうながしたり、あとで文句をいうのもどうだかなあ、とも考えています。
作業を依頼する際に「傷に注意してくれ」と細かく言って「うるさい客だなあ」と思われるの嫌だし、あとでウダウダ言って相手を困らせるようなことはしたくない、思うのですね。
ただ、致命的な傷であれば話は別で、その場合は引き取り時に修正を依頼する場合などもありますが、今回の場合は「自分でなんとかできる」ため、サクっと傷を除去することに(引取時に車両の状態は確認したものの、その際にコキズまでも発見できず、指摘もしなかったので、今回は自分の責任でもある)。
それでは小傷を補修してみよう
なお、傷はこういった感じ。
光を当てると渦のように小さな傷がついていることがわかります。
おそらくは作業開始前、洗車せずにざっとパネルを拭いて、その上に養生シートを貼ったものと思われ、養生用のビニールと塗装面との摩擦にてついてしまった傷もありそうです。
そして今回使用するのはこういった道具。
毛足の長いマイクロファイバークロス、傷を除去するための「研磨剤を含まない」ケミカル、そして(季節柄)蚊取り線香。
なお、ケミカルについては基本的にどういったものでも差はないと考えていますが、洗車グッズや補修グッズを専門に扱っているメーカーのものが安心だ、とは考えています。
まずはウエスにたっぷり水を含ませて該当の部分をざっと拭き、汚れを落とします。
できれば洗車後が好ましいのですが、様々な事情で洗車できない時は、こうやって部分的に汚れを落とすだけでもOK。
この際、力を入れ過ぎたり、ウエスに含ませた水が少ないとさらに傷をつけてしまうので要注意。
一度で汚れを落とそうとは思わず、何度かに渡ってキレイにしてゆく、という感じでソフトに拭いてゆくのが良いかと思います。
そして汚れを落としたら(汚れが残っていると今後の作業に影響を及ぼすので逆効果)ケミカルをウエスに取って磨きを開始。
ケミカルはたっぷりと、こんな感じでボディに膜ができるくらい塗りつけます。
それをひたすらソフトに、力を入れずに拭いてゆきます。
局所的に磨くというよりは、広い面積を大きく円を描くような感じで、撫でるように拭くと良いですね。
人によっては「円」ではなく「縦横」と言った感じで直線的に拭いたほうがいいという人もいるものの、ぼくはその経験上「円」、しかも大きな円がいい、と考えています。
そしてしばらく拭いていると、ケミカルの膜も薄くなってきて、こんな感じでクリアになった塗装面が見えてくることに。
このあと、乾いたウエスにて、表面に残ったケミカルを軽く拭き取ります。
そして光を当てて傷がなくなっていることを確認。
このあとは表面保護のためになんらかのケミカルを塗っておいたほうが良いでしょうね(ぼくはコーティング済み車両のためのプロテクションリキッドを塗っている)。
なお、多少なりともコーティング面を削っていることになるので、8月を予定しているコーティングメンテナンスの際には状態を確認してもらい、必要であればなんらかの対応をお願いしようと考えています。
そしてこんな感じでピカピカに。
正直なところ、「磨き」についてはコーティングを任せているお店を除くと、自分のほうが腕が優れると考えているので、今回もサイドステップの補修を行ってもらったショップには何も言わずに自分で磨いたわけですね。
このついでに他の部分も磨いたりといった作業もできるので、やはり自分で作業してよかった、と考えています。
クルマのトラブルとは正面から向き合うことが必要
なお、こういった例に限らず、クルマに乗っていると色々なトラブルに遭遇することに。
ただ、何があろうともそういったトラブルから目をそむけることはしてはならないと考えていて、というのも自分のクルマをトラブルから救ったり、きちんと最良の状態にしてやることができるのは「自分だけ」だから。
もちろん自分の技量や知識を超えたケースだとショップにメンテナンスや修理を依頼することになりますが、それでも「依頼してコストを支払うのは自分」。
つまりは自分がクルマのトラブルから目を背けるということは、クルマにとって「すべてから見放された」も同じで、だからこそぼくらは自分のクルマについてはいつもコンディションを気にかける必要がある、と考えています。
なお、今回の経緯としては、完全に自分の不注意にて、サイドステップをヒットしてしまったことにはじまります。
そして、その後修理に出して引き取って来たものの、今回小傷に気づいて磨きを行った、ということですね。