| かの地では、アウトドア派はトラックに乗り、屋根付き4WDはシティ派が乗るようだ |
三菱が予告どおり、「パジェロ・スポーツ」を発表。
発表されたのは実際にこのクルマの製造を行うタイにおいてですが、これが示すとおりメインマーケットは東南アジア(欧州では”ショーグン・スポーツ”、その他の市場では”モンテロ・スポーツ”の名で販売される)。
主な変更点としては、三菱が推し進める「ダイナミックシールド」デザインを採用したこと、ヘッドライトとグリルがトライトン/L200(トラック)そっくりになったこと。
ただし全体的な印象は都会的とも言えるもので、ここが新しいパジェロ・スポーツの位置づけをあらわしているのかもしれません。
日本だと、こういった「クロスカントリー4WD」というと強いオフロードイメージがあるものの、北米や東南アジアにおいては「もうひとつワイルドな」トラックが一般的であり、よってこういった、箱型ボディを持つ4WDは「まだ都会的なほう」なのでしょうね。
パワートレインはこれまでと変わらず
エンジン自体はこれまでと変わらず2.4リッターMIVEC(4気筒ターボディーゼル/181馬力)、トランスミッションは8速AT。
駆動方式はもちろん4WD(4WD-II)となります。
新型パジェロスポーツについき、まずはタイにて販売を開始し、その後は世界90カ国で販売されるとのことですが、残念ながら日本は今のところ販売予定国に入っておらず、これは残念な限りですね。
日本市場においては「パジェロ」も販売終了を迎えるため、SUVラインアップとしては「アウトランダー」「エクリプスクロス」「RVR」のみとなり、いわゆる「ボディオンフレーム」4WD車がなくなってしまうことに。
なお、この三菱「ダイナミックシールド」については相当にインパクトがあり、独自性そして高級感、文字通りのダイナミックな印象があると考えています。
ただ、ちょっと残念なのは「フロントとリアとのデザイン的整合性がイマイチ」に思えること。
このあたり「ジープ・チェロキー」も同じですが、前から見たとき、そして後ろから見たときの印象がかなり違う、と考えています(反面、メルセデス・ベンツ、アウディ、ホンダはグリルのデザイン、ランプの内部構造などを前後で統一する傾向がある)。
パジェロ・スポーツのインテリアはこうなっている
内装についても大きく質感と高級感、先進性が向上し、センターコンソールのデザインが変更されたほか、ドアハンドルにパッドが入って「ソフトなタッチ」に。
細かいところだとAC電源がリアシートやセンターコンソールに追加されたとのことですが、このあたりも「トラック」とは異なる高級感を追求したのかもしれません。
メーターは8インチサイズのフル液晶。
インフォテイメントシステムにも同じく8インチサイズの液晶パネルを装備しています。
そのほかにもスマートフォン連携、イージーエントリー、パワーテールゲートも備え、日常性をぐっと高めたようですね。
こちらは今回公開された、新型パジェロスポーツの公式動画。
出演しているのはおそらくタイの人だと思われますが、日本とは異なって「CMに白人を起用すると」炎上することが多く、よってタイ国内向けの広告には現地の人を使用する、と聞いたことがあります。
内容としては「都会からオフロードまで、そして日常から非日常まで」を網羅した、なかなかに秀逸なものとなっていますね。