| ランエボは英国市場向けとして様々なバリエーションが存在する |
中でもこの「RSモンテカルロ」はもっともハードコア、そしてレアだと言われている
さて、究極のランエボとの呼び声が高いランサー・エボリューションVI「トミ・マキネンエディション(TME)」のさらなる特別仕様車、「RSモンテカルロ・エディション」が競売に登場。
これはわずか5台しか製造されておらず、そして今回出品されているのは5台のうちの「5番目」に製造された車両です。
ランサー・エボリューションVI TME RSモンテカルロ・エディションはこんなクルマ
英国での(当時の)ラリー人気を反映し、現地では様々な(ランエボの)特別仕様車が作られていますが、このランサー・エボリューションVI TME RSモンテカルロ・エディションは全てのトミ・マキネンシリーズの中で最も希少だとされ、ラリーアートUKによって「トミ・マキネンのモンテカルロ・ラリーでの3勝目を記念して」12台のみが限定生産される予定だったそうですが、実際に作られたのはなぜか「5台のみ」。
ランサー・エボリューションVI トミ・マキネンエディションそのものは1996年から1999年のWRCドライバーズタイトル4連覇を祝う特別モデルであり、ランサー・エボリューションVI に対し、より応答性の高いチタン製ターボチャージャー、専用にチューニングされたサスペンション、よりクイックなステアリング、アップグレードされたエキゾースト、新しくプログラムしなおされたECU、強化されたトランスファー ケース内部といった特別装備や改良が与えられ、さらには冷却性能を向上させるバンパー、17インチサイズのエンケイ製WRCホイールといった外観上の特徴も。
これらのアップグレードによって出力は(当時の紳士協定によるカタログスペックの280馬力ではなく)300馬力を発生すると言われ、0−100km/h加速はわずか4.4秒をマークしたほか、インテリアだとエンボス加工が施されたレカロシート、MOMO製ステアリングホイール(レッドステッチ入り)といった特別仕様を持っています。
そしてこのランサー・エボリューションVI TME RSモンテカルロ・エディションは「トミ・マキネンエディションのさらなるハードコアバージョン」で、競技専用グレード「RS」をベースとし、ラリーアートUK(WRC三菱ワークス代表のトニー・コックスによって率いられる)によって”ラリーアート UK ステージ1”エンジンパフォーマンスパックが組み込まれることに。
サスペンションにも変更が与えられ、ジオメトリの変更に加えてアイバッハ製スプリングの装着によってハンドリングが向上しており、競技用クロスレシオ ギアボックスとグループN ラリー仕様のフロント ヘリカル ディファレンシャルも組み込まれ、これらによって「驚異的な加速、スロットル レスポンスやドライバビリティの向上」が達成されています。
インテリアだとレカロ製SRフロントシートが採用され、リアシートとドアインナーパネルにも同じ生地が使用されているようですね。
なお、トランクリッド右側にはモンテカルロラリーのステッカーが貼られているもよう。
このランサー・エボリューションVI TME RSモンテカルロ・エディション「ナンバー5」は2001年7月11日にラリーアートUKによって登録され、その後2001年8月 17日に現在のオーナーへと売却されたという記録が残ります。
現在の走行距離はわずか5,628マイルにとどまり、三菱モータースポーツとラリーアートが発行したRSモンテカルロのプレスリリース、そして購入時の書類が付属するほか、ラリーマシン製作ファクトリーによる点検も受けているとされ、製作された5台のTME RSモンテカルロ・エディションの中ではもっとも”望ましい”個体かもしれません。
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