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発売11年経過のダッジ・チャレンジャー。発売3年経過のカマロ、マスタングを抜いてついに「マッスルNo.1」に。なぜ古くても人気を維持できるのか

2019/10/09

| 多くの人が新しさよりも自分らしさを求めるようになったから |

北米における第三四半期の自動車販売において、ダッジ・チャレンジャーがアメリカンマッスル市場にてナンバーワンを獲得。
これは驚くべき結果でもあり、というのもチャレンジャーは登場から11年経つのにモデルチェンジしていないから。

なお、その販売台数は18,031台をマークし、(2015年発売、2018年にマイナーチェンジした)シボレー・カマロの12,275台はもちろん、(2015年発売の)フォード・マスタングの16,823をも超える数字です。

年間だとまだフォード・マスタングにチャンスがある

さらに驚かされるのは、前年同期比にて比較して、この3車の中で唯一伸ばしたのがチャレンジャー。
チャレンジャーは前年比21%、しかしカマロはマイナス15%、マスタングはマイナス12.2%という数字にとどまり、その差が大きく拡大しているということになります。

なお、年間というタームだと依然マスタングがトップで55,365台、次いでチャレンジャーの46,699台、そしてカマロの36,791台。
このペースでチャレンジャーが伸び続けたとしてもマスタングを(年間で)逆転することは難しそうですが、とにかくチャレンジャーの躍進には驚かされます。

なぜチャレンジャーの人気が高いのか?

そこで気になるのが、「登場から11年も経つのになんで」?
これには様々な理由があると思われるものの、ひとつはそのデザインが「タイムレス」だから。
レトロなルックスを持っているということですが、これが逆に「時間が経過しても古く見えない」ということなのかも。
加えて、なんとなくユルい雰囲気があることも馴染みやすいのかもしれませんね。

反面、マスタングやカマロのデザインはエッジを多用したもので、ちょっと「とっつきにくい」印象や、時間が経つと(デザイントレンドが変化すると)急激に古く感じられそうだという懸念を与えるのかもしれません。

そのほかチャレンジャーはハイパフォーマンスカー「SRTデーモン」の発売、映画「ワイルドスピード」とのタイアップといった強みがあり、しかしマスタングも「シェルビーGT500」、「ブリット」といった話題性の高いモデルが存在していて、しかもこれらはアメリカ人の魂に響きそう。

にもかかわらずチャレンジャーのみが成長し、ほかが沈むというのはまったくの謎でもありますね(とくにカマロの不人気は説明がつかず、デザイン以外に理由が見つからない)。

クルマはもはや「性能で選ばない」時代に

そして他の理由としては、もはや現代において、クルマが走行性能や先進性、機能性といった「ハードウエア的」な要素で選ばれることが少なくなってきたんじゃないか、ということ。
かつて「性能重視」だったころは先を争ってニューモデルを購入したものですが、現代においては「新しいかどうか」「性能が高いかどうか」ではなく、”自分が気に入るかどうか”がもっとも重要な要素なのかも。

古着やアンティークウォッチが注目されるのと同じで、「新しいものが必ずしもいいというわけではない」と多くの人が考えるようになったからなのかもしれませんね。

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