| しかもこのクルマから逃げ切ることは不可能に近い
Facebookグループ、Australian Police Vehicles(その名の通り、オーストラリアのパトカーの情報を集めている)に最近投稿されたのが、「BMW M3の覆面パトカー」。
BMW M3は3リッターツインターボを搭載し、425馬力を発生するスーパーサルーンですが、正直、この覆面パトカーは「反則」のようにも思えます(これに追いかけられたら、まず逃げ切るのは難しい)。
なお、オーストラリアでは速度違反が多いのか、これまでにも(覆面ではない)パトカーにハイパフォーマンスカーを採用することが多く、ほかにはレクサスRC Fや、いくつかのメルセデスAMGモデルがその役割に就いています。
なぜ高級車やハイパフォーマンスカーがパトカーに?
そしてこういった高級車やハイパフォーマンスカーがパトカーとして採用されるケースとしては、日本のでのGT-Rも有名。
そのほか、ドバイ警察ではフェラーリやブガッティ、ランボルギーニといったスーパーカー、ハイパーカーを採用し、アブダビ警察ではライカン・ハイパースポーツも。
【まとめ】ランボルギーニ、ブガッティ、ポルシェなどスーパーカーを擁するドバイ警察情報
そのほかイタリア警察の「ランボルギーニ・ウラカン」も有名ですね。
そしてこういった「高級車、ハイパフォーマンスカーのパトカー」ですが、これら車両はなにかとニュースになりやすいので、主に「プロモーション目的」で採用されることも。
つまり警察の活動を一般に知ってもらうのには非常に効率的ということで、何千万円か払ってこういった車両を購入しておけば、導入初期にはニュースにとなって世界中をかけめぐり、警察のイメージアップに貢献することになりますし、その後も各イベントにクルマを登場させれることでイベントの知名度や集客も大幅アップ。※イベントの内容は犯罪抑制であったり、交通安全であったり、警察官募集であったり様々
同様の効果を得るにはもっと多額のプロモーション費用が必要になると思われるものの、スーパーカーを使用すれば「比較的安価で」大きな効果を得ることができるということになります。
よって、スーパーカーを警察車両として導入するのは「税金の無駄遣い」どころか有用な使途であるとも考えていますが、オーストラリア警察はつい最近も、ホンダ・シビック・タイプRを「プロモーション目的で」導入済み(ただしこれはホンダとのタイアップで、ホンダが警察に貸与したもの)。
オーストラリアにて、ホンダ・シビック・タイプRがパトカーとして納車!人々の安全意識を高めるためにSNSを通じて今後拡散されてゆくことに
BMW M3「覆面」パトカーは実用としての導入?
そういった側面もあり、ポリスカーとしてのスーパーカーが実際にパトロールを行なったりカーチェイスを行うということはほぼないのが現状ですが、今回のBMW M3の”覆面”パトカーは、その性質からしてプロモーション用として用いられるとは考えにくく、おそらくは交通違反対象車両を捕まえるための「実務用」と思われます。
見たところ、パトライトを点灯させなければ普通のM3と大きな差はないように思われ、油断して抜いたところ「まさか」の警察車両だった、ということになりそうですね。