| 中国ではなにより「大きな車」が好まれる |
ホンダが中国にて「Breeze」を発表。
これは日本や北米だと「CR-V」として販売されているモデルと基本的には同一ではあるものの、全長が拡大されていること、その見た目が「アコード風」となっていることが特徴です。※中国には別途CR-Vも投入されている
なお、これは中国現地でのホンダとの合弁企業、「広州汽車」との合弁企業である広州本田で製造されるクルマ。
ホンダは中国で独特のラインアップを持っている
ホンダCR-Vのサイズは全長4,605ミリ、全幅1,855ミリ、全高1,680ミリですが、このブリーズのボディサイズは全長う4,634ミリ、全幅1,855ミリ、全高1,679ミリなので全長がちょっと拡大されていることがわかりますが、乗員は5名とのことなので、とくに3列シート部分や荷室を拡大したというわけではなく、おそらくは後部座席のレッグスペースを広く取った(つまりホイールベースを延長した)クルマだと思われます。
中国はちょっと特殊な事情があり、長らく「一人っ子政策」を採用していたために「7人乗り」の需要が少ないと言われ、かわりに後部座席のスペースを重視する(長く、大きな車が好まれる)傾向があるようですね。
よって、アウディやメルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン等も、既存のA4やCクラス、3シリーズ、ティグアンなどに中国市場専用として「ロングホイールベース」モデルを投入しているという現状が存在しますが、このブリーズもこういった「中国対策」商品なのだと思われます。
ちなみにこちらはCR-V。
サイドウインドウのグラフィック、フーフのライン、ピラーなどに共通性が見られ、ブリーズは「CR-Vをベースとしている」ということがわかりますね。
ホンダ・ブリーズのデザインコンセプトは「シャープ(锐利鲜明)」「エレガント(优雅考究)」とのこと。
なおブリーズのエンジンは135馬力の1.5リッターターボ+CVT、もしくは215馬力の2リッター+ハイブリッド。
駆動方式はFFもしくは4WDが選べるようです。
代表的な装備としては「19インチホイール」、中国市場では初めてホンダ車に採用される「ハンズフリーテールゲートオープン」などが挙げられます。
ホンダがブリーズに「アコード顔」を採用した理由は不明ですが、中国市場は意外と「コンベンショナルな」デザインが好まれるようで、よって地味目の顔つきにしたのかもしれませんね。
なお、ブリーズの価格は180,000人民元(約282万円)からという設定なので、日本のCR-V(329万円から)よりはかなり安い、と言えそう。
ちなみにホンダ・ブリーズには「ブラックエディション」が用意され、これは文字通り「全身ブラック」。
ホイールもブラック仕上げとなり、なかなかに格好良いと思います。
”ブラックエディション”を中国語で表記すると”幻夜系列”となりますが、言い得て妙なネーミングですね。
ブリーズのインテリアはこうなっている
そしてこちらはホンダ・ブリーズのインテリア。
見ての通りCR-Vとほぼ同じで、ホンダセンシングや(スマートフォンの)ワイヤレスチャージも装備される、とのこと。
こちらはCR-V(日本仕様)のインテリア。
ホンダは中国でこんなクルマを販売している
こちらは中国におけるホンダのラインアップですが、「最多」カテゴリはセダン。
意外かもしれませんが、実際に中国に行ってみると、路上を走る乗用車の7割型がセダン、という印象も受けます。
アコード、シビック、のほか、中国専用モデルとしてENVIX、GREIZ、CRIDERといったモデルも。
シティ、インスパイアといった懐かしの名も見られます。
そして次に多いのがSUVで、CR-V、ヴェゼルのほか、これも中国専用にてUR-V、AVANCIERといったクルマも。
こちらはその他(中国語で”其他”と記載されているところがなんとなく笑える)。
コンパクトカーやミニバンがここに含まれますが、日本では人気のカテゴリが、中国では「その他」でひとまとめにされるくらい不人気であるということですね。
エリシオン、オデッセイ、フィット、ジェイド、そして中国専売のGIENIAといったクルマが揃います。
VIA:Honda China