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コロナ一過の5月。米自動車市場では大きな反発を見せ、コロナ前近くまで回復。マツダは前年同水準まで戻したとの報道

2020/06/04

| 多くの人々や企業はコロナショックを”チャンス”と捉えたようだ |

さて、2020年4月におけるアメリカの自動車販売はおよそ40%ほど(前年比で)落ち込みましたが、5月はなんと「ほぼコロナ前の水準まで」戻っているというニュース。

たとえばヒュンダイだと、昨年5月に66,121台を販売しており、今年の5月はそれに近い57,619台にまで回復しています(-13%)。

ちなみに4月は39%減を記録しており、予測では「5月には33%減を記録する」と言われていたようですが、そういった予測や、アメリカでは5月もロックダウンが続いていた地域があったことを考慮すると「かなり強い数字」だと言って良いかと思います。

さらに興味深いのはその内容で、「個人向け」はなんと前年比+5%となったこと(「法人向け」は-21%)。

法人の減少については、まさかこのタイミングで車両を購入するわけはなく「納得」の数字(それでもさほど落ちてない)ですが、個人需要が前年比でプラス、というのはちょっと驚きでもありますね。

マツダはなぜかロードスターが伸びる

ほかに実績を発表しているところだと「マツダ」があり、こちらは昨年の25,192台に対して今年5月は24,993台とわずか1%の減少(もっとも売れたのはCX-3で、ロードスター、CX-9も前年比+30.7%、+20.8%と高い成長を記録)。

直近にて有力なニューモデルが出ていない状況でこの数字というのはまさに驚異的で、もちろん「4月ぶんと足して二で割ると」大きな減少ではあるものの、強い回復を示したと言って良いのかもしれません。

なお、今回のコロナショックについては「リーマンショック」と比較されることも多く、さらに”リーマンショック以上のインパクト”だと言われるものの、実際には「ちょっとでも下がれば株でもモノでも買おうと考える」人が多数いたと見え、実際にNYダウ、日経平均とも非常に優れたパフォーマンスを示していて、これらについては専門家も「なぜ伸びているのかわからない」と首をかしげるほど。※ロレックス相場も一気に戻った

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株式については多くの人が「下がったときに買いまくった」ように思われ、そのため現在かなりな利益をあげている人も多数おり(ぼくも下がったときにフェラーリ株とテスラ株を思いっきり仕込んだ)、今回のコロナショックについては”有効なチャンスとして活用した”個人が多かったようですね。

資産家は恐慌時に生まれる

参考までに、アメリカでは「資産家は恐慌時に生まれる」という格言があって、これは1929年の大恐慌時に下がりきった株式を購入し、数年かけて戻した後に売った人々が大富豪にのしあがったため(ケネディ家もそのひとつ)。

こういった「ピンチはチャンス」という考え方はアメリカでは古くから根付いているようで、「When life gives you lemons, make lemonade.」ということわざもあるほどです。

これはそのまま訳すと「人生においてレモンを与えられたらレモネードを作れ」となりますが、まずレモンには「酸っぱくてそのままでは食べることができない」というダイレクトな意味のほか、「不良品や欠陥品、期待はずれの品」という意味も(ときどきアメリカの映画にも出てくる)。

酸っぱくて食べることができないものを与えられたら、砂糖を加えて「飲める」ようにしたらいい、期待にそぐわないものを与えられても、なんとか「期待以上のもの」に変化させようというのがこのことわざの真意になりそうですが、さらに言えば「レモンを与えられたら、レモネードを作り、さらにそれを売るくらいの根性を見せろ」ということなのかもしれません。

話が逸れてはしまいましたが、とにかく逆境に強いのがアメリカ人であるとも考えられ、彼ら/彼女らはチャンスを逃さない人種だとも言えそう。

もちろん、この5月のリバウンドについては「値引き」や「金利引下げ」、その他の様々なキャンペーンあってこその成果ですが、それも企業が「レモンをレモネードに変えた」ということになり、そのレモネードを消費者が購入した、と言い換えることもできますね。

たしかに今回のコロナショックでは多くの人や企業が経済的ダメージを受けたとは思いますが、値引きだろうが投げ売りだろうが、文句ばかり言って何もしなかったり、ただただ悲嘆にくれるよりはよっぽどいい、とも思います(そして、レモネードを作れなかった人や企業が、酸っぱいレモンを食べなくてはならない)。

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