| タイヤの「厚さ」がなんともレトロ |
アメリカの高級車ブランド、リンカーンにてデザイナーを務めるChacko Abraham氏の考えた「907スパイダー・コンセプト」のレンダリングが公開に。
もちろんポルシェ非公式ではあるものの、(かつてポルシェの発表したレーシングカーである)907が現代に復活したら、きっとこうなるだろうということを容易に想像させますね。
なお、ポルシェ907はポルシェ一族であるフェルディナント・ピエヒ氏が設計を行ったレーシングカーで、ポルシェにとって初の「ロングテール」を採用した車両として知られます(ショートテールもある)。
ポルシェ907は空力に特化した設計を持つレーシングカーだった
ポルシェ907のデビューは1967年、搭載されるエンジンは1,991cc(6気筒)と2,195cc(8気筒)。
全長は4,839ミリ(ショートテールは4,020ミリ)、全幅1,720ミリ、全高940ミリ、車体重量はわずか590kg。
今回の「907スパイダー・コンセプト」においてもその低く長いスタイルを再現していますが、実際の907と異なるのは「オープンボディ」を持つことです(ポルシェ907はクローズドボディ)。
こういったレンダリングでは往々にして「扁平率の低いタイヤ」が装着されるものですが、この作品においては「当時風」の分厚いタイヤが特徴的。
リアフェンダーはオリジナルの908風の「段差付き」。
リアセクションはある意味では917的でもありますね。
リアセクションはかなり特徴的。
画像を見る限りでは「ピュアエレクトリック」であるように見えますね。
コクピットは非常にシンプルですが、右ハンドルを採用していることが確認でき、これはオリジナルのポルシェ908が「右回りのサーキットに対応するため」右ハンドルレイアウトを持っていたことへのオマージュ。
こちらはポルシェ907。
こちらはショートボディ版なので、ロングボディ版はこれよりも「リヤだけで」80センチ以上も延長されている、ということになりますね(もちろんロングテール化は高速安定性を目的としたものであり、907の開発における主な課題自体が”空力”だった)。
ちなみにこちらはポルシェ907の後継モデルであるポルシェ908を現代風に仕立て直したレンダリング。
こちらは直接のオマージュ元が記されていないものの、やはりポルシェのレーシングカーであることがひと目でわかりますね。
VIA:Chacko Abraham