| 最近の報道では、「2027年まで現行モデルが販売される」ということだったが |
現行モデルの日産GT-R(R35)は2007年に登場していますが、現在に至るまで同じプラットフォームとエンジン、ドライブトレーンを使用しており、「長寿スポーツカー」のひとつ。
そして、そのGT-Rについて、「次期モデルは現在のところほぼ何も決定していない」とも言われており、2027年以降でないと新型GT-Rを見ることができない、と言われていたのがつい最近までのGT-R事情です。
しかしながらつい先日、日産COO、アシュワニ・グプタ氏がAutomotive Newsに語ったところによると、次期GT-Rの登場は「そう遠くない未来」とのこと。
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日産は大幅にラインナップを入れ替える予定
報道の内容によると、日産はそのラインアップを大きく入れ替える予定を持っており、その中ではGT-Rのリニューアルも「対象となっている」模様。
同メディアによれば日産はすでに次期GT-Rに対してアクションを起こしており、現在のところ登場するのは2023年の予定。
そして新型GT-Rには「パフォーマンスにフォーカスしたパワートレイン」が搭載されるとも報じており、KERS(運動回生システム)が導入されることになる、とも述べています。
なお、日産が次期GT-Rについてなんらかの動きをしていたことはちょっと前にも報じらていて、現ユーザーに対してヒアリングを実施した、とも。
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ただしその中で「ハイブリッドはノーサンキュー」という声が多かったとされているものの、それでも日産は(今回の報道が事実であれば)ハイブリッドシステムを採用する、ということになります。
そこまでしてハイブリッドを採用する意味としてはひとつしかなく、それは「日産のエレクトリック志向、そしてその技術」を示すため。
R32世代のGT-RにせよR35世代のGT-Rにせよ、テクノロジーをもって「スポーツカーの常識をひっくり返した」クルマであるのは間違いなく、よって次期GT-Rも「現在、スポーツカーには不向き」とされるハイブリッドをあえて使用しながら”ぶっちぎりの”パフォーマンスを実現することで、日産のエレクトリック分野における優位性を示すのだと考えています。
日産が盛り返すには、「エレクトリックスポーツ」で覇権を取り、「技術の日産」アピールしかない
現在日産は「エレクトリックカー」を早い次期から販売してきた数少ない自動車メーカーのひとつであり、つい先日も「アリア」を発表したばかり。
「リーフ」は普及価格帯、「アリア」はパフォーマンスと価格とのバランス、そして「新型GT-R」はスポーツカーの頂点にふさわしいパフォーマンスを持つことによって各方面において確固たる(エレクトリックモデルとしての)地位を確保するものだと思われ、そしてスポーツ方面においての役割はおそらくGT-Rにしかできないもの。
つまり、日産は「GT-R」という、誰もが知るビッグネームをエレクトリック化し、その圧倒的なパフォーマンスてに「いかに日産のエレクトリック技術が優れているのか」を世界にアピールしようということなのだと考えられます。
なお、現在エレクトリック化されたスポーツカーというとホンダNSX、フェラーリSF90ストラダーレといったクルマがありますが、おそらく新型GT-Rはこれらのパフォーマンスを軽く超えてくるものと思われ、かつ価格は低く抑えられるものと思われます。
R32やR35GT-R発売時と同様のインパクトを与えることを考えると「半端な性能ではなく、客観的に世界トップクラスだと認識できる」数字を与えるであろうことも間違いないと考えられ(でないとNSXのように中途半端に終わってしまう)、広告塔としての役割を担うのであればなおのことかもしれません。
なお、ちょっと意外だったのは「KERS」の使用。
日産はインフィニティの開発したMGU-Hを使用できると思われ、これを(新型GT-Rに)使用した方がインパクトは強く、しかしなぜMGU-Hを使用しないのか、という疑問があるわけですね。
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いずれにせよ、そしてどういった形であれ次期GT-Rについて日産のトップからなんらかの情報が語られたのは朗報であり、今後も出てくるであろう次期GT-Rの続報に期待したいと思います。
ちなみに「2023年」というと今からあまり時間はなく、ブランニューモデルとしての開発準備期間としてはあまりに短すぎ、よって「既存モデルの大幅アップデート」といった可能性も考えておいた方が良さそうですね。
参照:Automotive News