| この価格でこのクオリティ、しかも電動バイクというのはにわかに信じがたい |
さて、日本も「2030年代半ばまでにガソリンやディーゼルエンジンなど、内燃機関を積んだ車両の販売禁止を目指す」と発表していますが、この中にはどうやらバイクも含まれる模様。
つまり、日本でも2030年代には「ガソリンエンジン搭載のバイクが新車で販売できなくなる」ということを意味しており、これはちょっとした一大事かもしれません。
電動バイクは非常に高価で不便
なお、現在のEVや電動バイクの価格に占める比率が高いのが「バッテリー」。
これは車両の60-70%を占めるという説があり(もちろん走行レンジによる)、満足のゆく航続可能距離を実現しようと思えば思うほどバッテリー容量が増えて価格も高くなってしまいます。
加えて、バイクの場合はクルマとは異なり「重量」という問題もあって、大きなバッテリーを積んで重量が重くなると「実用に支障をきたす」という現実も。
そして「程々の価格で、程々の重量」を持つ電動バイクとなると毎日充電する必要があり、しかしマンション住まいの人だと「そもそもどこで何時間も充電するの・・・」という話も聞かれ、電動バイクの(大きな)バッテリーの場合は電動アシスト自転車のバッテリーのように「取り外して部屋まで運ぶ」というわけにもゆかなそう。
よってこれが「電動バイクが、今の技術ではとうてい現実的ではない」乗り物となる理由ですが、たとえばハーレーダビッドソンが発売した、同社初の電動バイク「ライブワイヤー」は349万3600円、そして航続可能距離は最大で235キロ。
どう考えても「新しいものが欲しい」「とにかく環境に配慮したい」という人以外はライブワイヤーを購入するメリットが見いだせないという状況です。
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サンダース・メタサイクル(Sondors Metacycle)は魅力的な選択肢
すっかり前置きが長くなりましたが、そこで今回紹介するSondors Metacycleはかなり魅力的な選択肢。
最大の特徴は「5000ドル(日本円で52万円くらい)」という価格設定で、これはほかの電動バイクには例を見ない低価格だと思います。
バッテリーが4kWhとコンパクトなため航続可能距離は129kmと短いものの、価格を考えると「まずまず」。
出力は11HPですが、これは瞬間的に20HPにまで引き上げが可能となるようですね(最高速度は130km/h)。
なお、車体重量についてはわずか90kgに収まっているといい、その理由としてはこの「軽量アルミフレーム」。
アルミニウムをフレームの素材に採用していることを考えても、この52万円という価格は驚異的です。
Sondors Metacycleはまるで「カスタムバイク」のようだ
そこでこのサンダース・メタサイクルの細部を見てみようと思いますが、印象としては「まるでワンオフのカスタムバイク」。
見れば見るほど、この価格というのが信じられなくなってきます。
まず、メーターは美しくデザインされたカラー液晶。
スマートフォンはクリアウインドウつきのストレージへと収納が可能。
ブレーキやフォーク、ホイールもしっかりしており、タイヤはミシュラン製。
こちらはバッテリーストレージ。
鍵のついたアルミ製のパネルで守られ、バッテリーを取り出しての充電も可能だとされています。
ミラー、レバー、グリップエンドも「カスタムバイクそのまんま」。
現在同社は100ドルの予約金とともにオーダーを受け付けており、納車は2021年10月を予定している、とのこと。
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参照:Sondors