| アストンマーティンは新体制への移行とともに計画を大きくシフト |
さて、ローレンス・ストロール体制になった後、続々と新しい計画を発表しているアストンマーティン。
ただし新しい計画を発表するということは「これまでの計画を破棄する」ということにも繋がり、たとえば自社で60年ぶりに開発することとなったV6エンジンを開発完了を目の前にして「プロジェクトごと破棄し、メルセデスAMG製のエンジンを使用する」といった具合です。
なんとももったいないようには思えるものの、「自社開発のエンジンを使用するほうが」お金がかかり続けるのだと思われ、よって開発にかかったお金を捨てたとしても、ここで計画を変更するほうが将来的なメリットが大きいと判断したのだと思われます。
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2025年以降、アストンマーティンのクルマはすべてエレクトリック化
そして今回、新しく公表された方針が「2025年には、すべてのクルマをエレクトリック化」「2030年以降、ガソリンエンジンを積むロードカーを製造しない」。
なお、後者については「サーキット走行専用モデルに限り、2030年以降もガソリンエンジン搭載車を作り続ける」という但し書き付きがついています。
これらについては、アストンマーティンの新CEO、トビアス・メアース氏によってアナウンスされたもので、「アストンマーティンであっても、CO2排出量を引き下げるというステップへと移行する必要がある」という方針に基づいたもの。
加えて、2030年の販売比率としては「50%がピュアエレクトリックカー、45%がパフォーマンス志向のスポーツハイブリッド、5%がガソリンエンジン搭載のサーキット走行専用モデル」。
アストンマーティンはつい最近まで「2030年以降もガソリン車を作り続ける」としていたものの、経営元そしてCEO交代によってその方針を大きく変更したということになり、ここからエレクトリック化へと向かうための対応を迫られることになりそうです。
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セグメントごとの構成はこうなる
加えてトビアス・メアースCEOは今後の展開につき、3つの柱にて構成されるとも語っており、それは「フロントエンジン」「SUV」「ミドシップ」。
このうち「フロントエンジン」についてはメルセデス・ベンツのテクノロジーを使用することで全ラインアップを入れ替え、年間で3,500〜4,000台ほどを販売する意向を示しています(フロントエンジンの4ドアモデルが生き残るのかどうかは不明)。
「SUV」についてはDBXのバリエーションを投入することがすでに明らかになっていますが、「ミドシップ」については2021年後半にヴァルキリーを発売し、その後にヴァルハラ、ヴァンキッシュを投入することで”ラインナップが完成”すると述べ、それらはこのセグメントにおいてもっとも美しいクルマとなるだろう、と自信を見せています。
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