| 中国では、荷室よりも後部座席の広さが重要視されるようだ |
さて、中国市場向けとして、レンジローバー・イヴォークのロングバージョンが登場する模様。
(先日のクラウンクルーガー同様)中国の工業情報化省経由にて情報がリークされたもので、これによるとイヴォーク・ロングホイールベース(LWB)の全長は4,531ミリ、ホイールベースは2,811ミリ。
つまりは160ミリ(ホイールベース、全長ともに)ほど延長されているということになりますね。
ちなみに中国のジャガー・ランドローバー工場にて生産される車両の品質は「高くなく」、現地では大きな問題になったと報じられていますが、その後品質が改善したのかどうかは謎のまま。
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イヴォーク・ロングホイールベースはスペース効率に優れる
なお、この「全長4,531ミリ」というのは、上位モデルであるヴェラールに比較して280ミリ短く、しかしホイールベースの差はわずか33ミリ。
つまりヴェラールに対して「(乗員に対しての)スペース効率が高い」ということになりますが、逆にヴェラールのほうが「積載力がある」ということになりそうです(おそらくはリアオーバーハングが長く、荷室が大きい)。
工業情報化省への届出内容によると、このイヴォーク・ロングホイールベースの乗車定員は「5名」であり、つまり三列シートを持たないということを意味しており、全長を延長したぶんはすべて後部座席のレッグスペースに充てられた、と考えて良さそうですね。
なぜ中国ではロングホイールベースが人気?
ちなみに中国では、このレンジローバー・イヴォークに限らず、BMWやアウディ、メルセデス・ベンツなど各社がこぞって「ロングホイールベース」を投入しています。
つまり中国ではロングホイールベースが好まれるということですが、これについて、大きく2つの理由があるんじゃないかとぼくは推測。
ひとつは「大きい車が好まれる」ということで、これは見た目からして大きな車のほうが威厳を保てるということですね(実用的な理由からではなく、見た目の理由にて)。
そしてもうひとつは、誰かを後部座席に乗せたとき、「狭い」と思われたくないのでは、ということ。
これも実際に(後ろに乗る人にとって)狭いかどうかではなく、「狭いと思われること自体がオーナーの沽券にかかわる」ということで、いずれの理由も中国特有の「メンツ」から来ているんじゃないかと考えているわけですね。
つまり、メンツを維持するには大きな車でなくてはならず、乗せた人には満足してもらわねばオーナーの立場がないということですが、こういった理由から、中国では「ロングホイールベース」が好まれるのかもしれません。
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参照:CarNwesChina