| ヒュンダイはそろそろ過剰に他社の動きを意識して真似るのをやめたほうがいいと思う |
さて、ヒュンダイが大人気のSUV「コナ」にスポーツグレード「コナN」を追加。
ちなみに「N」はヒュンダイのモータースポーツを担当する部門であり、このNを率いるのは以前にBMW M部門のボスだったアルバート・ビアーマン氏。
同氏はもちろんヒュンダイからの引抜きによってBMWから移籍してきたわけですが、その理由の一つが「BMWは何にでもNを乱発するようになったから」。
つまり、M3やM5だけではなかくSUV(Xシリーズ)にまでMモデルを設定し、さらにはMポーツ、M+2桁、M+3桁という派生モデルも幅広く展開する現実に反発したわけですね。
当初、ヒュンダイNはハードコアブランドだったが
そして同氏はヒュンダイへと移り、Nブランドの責任者として「N」を自身が思うようなハードコアブランドへと成長させようと尽力することになりますが、最初に発売された「i30 N」はMTトランスミッションしか選べないというスパルタンぶり。※Nとは「ニュルブルクリンク」「ヒュンダイ本社の所在地」を表す
その後は「i20 N」、「ヴェロスターN」といった具合にラインナップを拡大し続け、今回ついにSUVにまでNを設定することになるわけですが、おそらくこれはヒュンダイ本社の意向であり、(移籍の経緯を考えると)アルバート・ビアーマン氏の要望ではなかったのかもしれません。
ただ、同氏の意向はどうあれ、事実として「人気モデルにはNを設定する」という既成事実がここにできてしまったので、今後も様々なモデルに「N」が拡大されることになるものと思われます。※すでにBMW "M Sport”のような、ヒュンダイ”N Line"シリーズも登場しており、Nブランドの拡大は止めようがない
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ヒュンダイ・コナNはこんなクルマ
そして今回発表された新型ヒュンダイ・コナNについて、「多様性、鋭い加速、俊敏性、サーキットへの対応」を掲げており、エクスキューズとしてなのか、一応「サーキット対応」を掲げているようですね。
搭載されるエンジンは276馬力を発生する2リッター4気筒ターボ、しかし一時的に286馬力にまでのパワーアップが可能です。
トランスミッションは8速デュアルクラッチ、そして0-100km/h加速は5.5秒、最高速度は240km/hというスペックを誇りますが、電制デフや可変エキゾーストシステムを備えるなど、「N」の名にふさわしい装備を持つようですね。
なお、ドライビングモードは「Eco、Normal、Sport、N、Custom」の5つですが、このほかに「N Grin Shift」、「N Power Shift」、「N Track Sense Shift」なる機能が与えられており、「N Grin Shift」はエンジンとトランスミッションの性能を20秒間最大化するもので、「N Power Shift」は急加速時に作動してシフトアップ時のトルクを最大化。
「N Track Sense Shift」はギアチェンジとシフトタイミングを最適化し、スポーティな走りを実現する、と紹介されています。
コナNについて、標準のコナとの相違は専用デザインのグリル、フロントスポイラーにサイドスカート、ボディカラー同色のフェンダーアーチ、ダブルウィング式リヤスポイラーを持つほか、レッドのアクセントが与えられています。
なお、ほかの「N」のようにイメージカラーに「パフォーマンスブルー」を採用していない点はちょっと不思議ではありますが、これは「SUVだから」なのかもしれません(コナNのイメージカラーはソニックブルー)。
ヒュンダイ・コナNのインテリアはこうなっている
そしてこちらはヒュンダイ・コナNのインテリア。
ステアリングホイールはN専用デザイン、そしてヘッドアップ・ディスプレイは、「Nまたはスポーツ・ドライブ・モード選択時に、まるでゲームの世界にいるかのようなドライビング・エクスペリエンスを体験できる」とのこと。
デジタルメータークラスターと10インチのインフォテイメントシステムには、各サーキットのマップやラップタイマーが搭載されています。
「前方衝突防止アシスト」、「レーンキーピングアシスト」、「レーンフォローアシスト」、「スマートクルーズコントロール」、「ブラインドスポット衝突回避支援」、「ハイビームアシスト」、「リアクロストラフィック衝突回避支援」、「セーフイグジットウォーニング」といった運転支援・安全装備も装備され、このあたりは近代のスポーツカーといったところですね。
なお、ステアリングホイールの下にあるパフォーマンスブルーのスイッチのようなものは「N Grin Shift」、「N Power Shift」用だと思われ、このあたりはBMWの最新Mモデルのステアリングホイールに装着される、「例の赤いボタン」にヒントを得たのかもしれません。
そのほか、アルミ製ペダルやNスポーツシートも装着され、機能面や視覚両方において「Nらしさ」を主張しているようですね。
ヒュンダイは「N Day」を開催
なお、ヒュンダイはこのコナ Nの発表に際し、「N Day」を開催。
なんか聞いたことがあるぞよという感じですが、もとはといえば、この「なんとかデイ」というのはテスラの「バッテリーデイ」に端を発するもので、その後フォルクスワーゲンがこれを真似て「パワーデイ」をオンライン上にて実施。
そこでヒュンダイも黙っちゃおれんということで「Nデイ」を開くことになったのだと思われますが、ここでは「電動化されたNモデル」、そして今後レースに参戦させるという「ヴェロスターN ETCR」について触れています。
このヴェロスターN ETCRについては、後輪の片側に2個づつ、つまり合計で4個のエレクトリックモーターを有するといいますが、どれだけのパフォーマンスを発揮するのか気になるところでもありますね。
ヒュンダイN Day、コナNを紹介する動画はこちら
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