| ほかの自動車メーカーが「そんなバカな」というほどのクルマでなければ、それはGT-Rではない |
やはりこれからの開発となると「ピュアエレクトリック」しかないだろう
さて、日産は先日2022年モデルのR35 GT-Rを発表していますが、2007年の登場以来、なんとGT-Rは今年で14歳。
それでもGT-Rは常にホットな話題であり続けていることは間違いなく、先日発表された調査結果では「GT-Rはネット(SNS)上でもっとも話題にあげられているクルマ」ということも明らかになっています。
これは「過去のGT-Rが話題となっている」ことのほか、現行R35 GT-Rについても絶え間なくアップデートを繰り返していることが関係しているのは間違いなさそうですね。
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最新GT-Rの出力は600馬力に達したが
なお、R35GT-Rが登場した際の出力は480馬力であったものの、最新モデルではついに600馬力に到達し、まさにこの出力は「スーパーカーの領域」。
ただし価格も当時の777万円から1082万円(ピュアエディション)にまで上昇してしまっていますが、14年の歳月、そしてライバルの価格上昇幅を考慮すると、まだまだ許容できる範囲だとは思います。
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そのGT-Rもチラホラと「寿命」の声が聞かれ、となるとあと数年内にはなんらかのフルモデルチェンジ版「新型GT-R」の声を聞くことができるのかもしれません(ただ、2027年まで現行GT-Rを販売するという声もある)。
なお、現行GT-R存続可否については、2025年に発効すると言われるユーロ7に対応できるかどうかだと思われ、しかしガソリンエンジン単体で走るクルマがユーロ7に対応することは難しいと思われるため、このあたりに「新型GT-R」が登場する可能性が高いとも考えています(もちろん、日産にその気があるならばの話)。
次期GT-Rはどんなクルマに?
そこで次期GT-Rがどんなクルマになるのか非常に気になるわけですが、2019年辺りまでには「次期GT-R」の話がチラホラと出ていて、「GT-Rオーナーにヒアリングを行っている」「ハイブリッド」といった日産関係者からの話も。
ただ、そこからの数年間で事情が大きく変わり、近い将来は「ピュアエレクトリックカー」しか発売できなくなることが目に見えており、となると今の日産が「あと数年、長くても10年」しか発売できないはブリッドパワートレーンを搭載したGT-Rを新たに開発するとは考えにくく(日産は一つのモデルを長く販売する傾向があり、長期的にプラットフォームのコストを回収する会社)、よってこれから新規に次期GT-Rを開発するのであれば、それはピュアエレクトリックとなるのかもしれません。
そしてもう一つ、「商品力」の面からもピュアエレクトリックになるんじゃないかと考えていて、それは「いつの世も、GT-Rはパラダイムシフトを起こしてきた存在だから」。
たとえばR32 GT-Rだと「トルクスプリット4WD」をもって公道だろうがモータースポーツだろうが圧倒的な速さを誇り、それによって多くのクルマを「墓場へ追いやった」ほど。
たとえばそれまで猛威をふるったフォード・シエラ・コスワースも、GT-Rの登場によって世代が交代し、モータースポーツの表舞台から消え去ったクルマのひとつですね(その圧倒的な強さから「ゴジラ」と呼ばれるようになった)。
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そしてR35 GT-Rでもそれは同様であり、ただしR35 GT-Rの場合は「ニュルブルクリンク」にて異常な速さを誇り、これは当時ポルシェが「911ターボよりも重いのに、911ターボよりも速く走れるわけがない」とその記録に物言いをつけたほど。
つまりポルシェが速く走るために重視していた要素のひとつは「パワーウエイトレシオ」であり、これに劣るクルマが(より数値の優れるクルマより)速く走ることができるはずがないと考えていたわけですね。
現代では、たとえパワーウエイトレシオに優れずとも、そのトラクション能力が優れていれば「(アウディRS3のように)よりいいタイム」を出せることは周知の事実ではありますが、当時はまだそういった認識が低く、しかしGT-Rは「パワーウエイトレシオよりも重要なものがある」ということを世に示し、多くの自動車メーカーの認識をひっくり返してしまったわけですね。
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今さらハイブリッドでは誰も驚かない
こういった感じで常にGT-Rは自動車業界の常識を更新し続けており、それを考慮すると、「今さらハイブリッド」ではインパクトが薄く、よって新型GT-Rもガソリン車、ハイブリッド車を一気に過去のものとするようなクルマでなくてはならないと考えていて、となればピュアエレクトリック以外の選択肢はないだろうとも考えています。
ただ、次期GT-Rが登場する時代であれば「ピュアエレクトリック」スポーツは珍しい存在ではなく、しかし日産が開発中の「E-4ORCE」を搭載することで「(エレクトリック時代でも)軽量化を追求する他社を尻目に」、重くとも車体制御技術次第でここまでの走行ができ、さらにはガソリンにもハイブリッドにもできないことができるという、誰もが驚くような、もしくは思いつかなかったようなことを成し遂げてほしいところ。
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