| 公道走行な仕様として発売する計画もあったようだが、フェラーリはライセンス供与先に対してそれを認めなかったようだ |
ただし007仕様のアストンマーティンDB5キッズカーはもっと高価で1350万円
さて、これまでにもアストンマーティンDB5、ブガッティ・ベイビーII、タミヤ ワイルドワンなど様々なキッズ用エレクトリックカーを発売してきたリトル・カー・カンパニー。
今回は1950年代のフェラーリ250テスタロッサを70%のサイズに縮小した「テスタロッサJ」を発売するとアナウンスしています。
なお、アストンマーティンDB5は実車の66%程度だったので、テスタロッサJの「70%」というのはかなり大きなサイズであり、たしかに実車と並べても極端には小さく見えないもよう。
このフェラーリ・テスタロッサJは「フェラーリ初のEV」となるはずだった
なお、このフェラーリ・テスタロッサJについてはすでにいくつかの逸話が存在しており、その一つが「フェラーリ初のEVとなるはずだった」ということ。
正確に言うと「公道走行可能なEVになるはずだった」ということで、このテスタロッサJの開発段階において、リトル・カー・カンパニーはフェラーリに対してこのテスタロッサJを「公道走行可能にしてはどうか」と提案したのだそう。
これは、すでに発売したブガッティ・ベイビーIIを公道走行用に改造したオーナーがいることを受け、テスタロッサJを購入するオーナーの多くが(テスタロッサJで)公道を走ろうと考えるのではないかという考えに基づいたもので、法規を満たすためのウインカーやヘッドライトを付属させて発売し、それらを取り付けて届け出を行えば事実上「可能」ではあったもよう。
ただ、フェラーリはこのリトル・カー・カンパニーのオファーを断り、テスタロッサJをあくまでも「玩具」にとどめることにしたと報じられていますが、その主な理由は、リトル・カー・カンパニーのベン・ヘドリーCEOによると「もし公道走行を可能な仕様にすれば、(ライセンスを管理する)フェラーリのライフスタイル部門ではなく、フェラーリの車両管理部門との交渉が必要になるため、開発が難航を極めるであろうことが想像に難くなかった」ため。
おそらくはフェラーリにとっても懸念が存在
ただ、そういった実務上の煩雑さを除いたとしても、フェラーリ側にもなんらかの検討事項があったのだと思われ、もしテスタロッサJが公道を走行できるとして発売することになれば、1990年代のフェラーリ348以来の「1000万円台のフェラーリ」となり(このテスタロッサJの価格は9万3000ユーロ=1200万円くらい!)、そして「フェラーリ初のEV」となり、限定台数が299台と非常に(599台のSP3デイトナよりも)少なく、そして最高速度が72km/hにとどまること。
そして「公道走行不可能なフェラーリ」として売り出すには上述のような問題がフェラーリのブランディング上問題となることは想像に難くなく、こういった理由もあってフェラーリはリトル・カー・カンパニーのオファーを断ったのかもしれません(フェラーリとしての要件を満たしているとはいい難い)。
それにしてもこのキッズ用乗用トイカーの価格が1200万円というのは大きな驚きではありますが、このテスタロッサJはフェラーリの保管する(実車の250テスタロッサの)設計図から厳密に縮小されて設計されたといい、そのこだわりを反映するとどうしてもこの価格になってしまうのかもしれません。
ちなみに北米や欧州では、一定の要件を満たせばこういったクルマでも公道走行可能なナンバープレートを取得することが可能だといい、実際に公道仕様へとコンバートする顧客が出てくることも容易に想像できますね。
フェラーリ・テスタロッサJのプロモーション動画はこちら
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