| トヨタは今後、レクサスも巻き込んで「モータースポーツ起点の」車両開発を行うようだ |
ようやく豊田章男社長の構想が理解できてきたような気がする
さて、レクサス/トヨタは先日「電動化時代の新しいラインナップ」を示唆し、レクサスRZのほか、「レクサス エレクトリファイド スポーツ」「レクサス エレクトリファイド セダン」の姿を公開しています。
さらには「GT GT3コンセプト」なる謎のレーシングカーも公開されており、今後の展開について謎が深まるばかりではあるものの、一方で言及されていないのが「レクサスRCの未来」。
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次期レクサスRCは「GT3参戦を目的として開発」
そこで今回、北米トヨタ・レーシング・デベロップメント(TRD)社長、デビッド・ウィルソン氏のコメントが報じられて話題となっていますが、これは「次世代レクサスのスポーツクーペ(RC)は、当初からGT3レースを意識して開発される」という内容。
レクサスは現在RC F GT3というレーシングカー(下の画像)を持っていますが、これは「もともとGT3に参戦予定がなかったクルマをGT3用に改造しているので、そのパフォーマンスは完全ではない」とされ、そのため次世代レクサスRCはGT3参戦を視野に入れた設計を最初から与えられることになるもよう。
なお、GT3クラスはSUPER GTとは異なって改造の幅が狭く、よって市販車のポテンシャルがそのままレーシングカーに反映されることになり、レクサスとしては本気で「今後のGT3を勝ちに行く」ということなのかもしれません。
現在の豊田章男トヨタ自動車社長は、モータースポーツと市販車とを強く関連付けており、またモータースポーツそのもの、そして自社のクルマを使用してレースに参戦するチームや個人を重要視する姿勢を見せています。
そのためにポテンシャルの高いマシンを提供することが必要だと考えていて、GRスーパースポーツ、GRヤリスも同様ですが、「市販車をチューンしてモータースポーツに」という考え方ではなく、「レーシングカーを市販車にコンバートする」という手法を今後採用してゆくと見え、つまりレースに参戦するときは、その市販車を「本来の姿に戻してやる」ということになるのかも。
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次期レクサスRCは「スーパースポーツ」の領域に?
そして現在のレクサスRC F GT3については上述の通りモータースポーツを前提に設計されたものではないため、ライバルよりも重く、前面投影面積も大きく、そして空気抵抗が大きくなって直線のトップスピードが伸びないといい、前出のデビッド・ウィルソン氏によれば「私たちが学んだことは、GT3で勝つには、最初のラインを紙に書く前に、その車をレースで走らせることを決め、それがその生産車の設計パラメータと性能パラメータを形成しなくてはならないということです」。
かくして次期レクサスRCは「GT3で走り、勝つことを前提に」設計が行われると考えて良さそうですが、同氏は「公式発表ではないが」次期レクサスRCは”東京オートサロンにて展示されたGR GT3コンセプトの要素を取り入れたクルマになるだろう”とも言及しており、「レクサスの次期グローバルGT3カーの先駆けである可能性を示唆するものになる」とも。
たしかにこのGR GT3コンセプトの存在は非常に謎であり、次世代レクサスLFAとも考えられず、しかしトヨタは「カスタマーモータースポーツの最高峰であるGT3のお客様に選んでいただけるような魅力的なクルマをご提供したいという思いで」開発したと語っており、かつGT3は「市販車が存在しないと参加できない」ため、もしこのGR Gt3コンセプトをモータースポーツに投入するならば、まず市販車が必要となるわけですね。
ただ、トヨタにしてもレクサスにしても、このGR GT3コンセプトのロードゴーイングバージョンが収まるスペースはなさそうで、しかし今回それが「レクサスRC後継モデル」だと示唆されたことでパズルのピースがしっかり嵌ったと考えていいのかもしれません。
加えて、今後のレクサスは「マツダが開発したFR用プラットフォームを採用する」とも報じられていて、そして今回「GR GT3コンセプトと、マツダRX ヴィジョンGT3コンセプト加えて、今後のレクサスは「マツダが開発したFR用プラットフォームを採用する」とも報じられていて、そして今回「GR GT3コンセプトと、マツダRX ヴィジョンGT3コンセプトとがそっくり」と言われていることについても「なるほどな」と納得がゆきます(つまり次期レクサスRCは、マツダの新型FRプラットフォームを使用し、もしかすると直6を積んでデビューするのかもしれない)。
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このGR GT3コンセプトについて、Gazoo Racingによれば「年内にプロトタイプを走らせる」「ハイブリッドパワートレインを搭載する」、そしてデビッド・ウィルソン氏によれば「数年内には登場させたい」としているので、そう遠くない将来にその概要がわかるのかもしれません。
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参照:CAR and DRIVER