| BMWは2018年にも「燃える」という理由にて160万台規模のリコールを実施している
ある意味、「燃える」のは自動車の宿命のようなものかもしれない
さて、先日はRAV含むトヨタ車190万台が「発火の可能性あり」とし、北米にてリコール対象となりましたが、今回はBMWが(北米にて)90万台超、100万台にも迫る規模でのリコール対応に迫られています。
その対象は非常に幅広く、2005年から2011年までに生産されたBMWが対象となっており、原因となるのはPCV(Positive Crankcase Ventilation)バルブのヒーター(ブローバイヒーター)。
BMWによると、この部品はサプライヤー(ドイツのMahle)によって仕様通りに製造されていない可能性があり、不規則な回路によってPCVが過熱する可能性が指摘されていて、最悪の場合で「発火に至る」とのこと。
リコール対象となるBMW各モデルは下記の通り
今回発表されたリコール対象モデルと製造年月日は下記の通りで、アメリカのみだと91万7106台、しかしカナダでは9万8000台、韓国では1万8000台が影響を受けているといい、この問題が全世界に拡散してしまうと、トヨタの「190万台」を軽く超えてしまうのかもしれません。※もしくは、主にアメリカの工場で生産されているBMWに起こりうるのかも
ただ、BMWによると、対象となる台数こそ多いものの、実際に不具合が生じる可能性がある車両はこのうち1%程度だと見積もっているようですね。
メモ
- BMW 1シリーズ クーペ 2007年11月08日~2013年10月04日
- BMW 1シリーズ コンバーチブル 2007年11月12日~2013年10月09日
- BMW 3シリーズクーペ 2006年5月10日~2013年6月26日
- BMW 3シリーズ セダン 2005年2月01日~2011年12月16日
- BMW 3 シリーズ ワゴン 2005年6月14日~2012年5月29日
- BMW 3シリーズ コンバーチブル 2006年11月28日~2013年10月01日
- BMW X3 2006年4月12日~2010年8月24日
- BMW 5シリーズ セダン 2005年1月28日~2009年12月17日
- BMW 5 シリーズ ワゴン 2005年1月19日~2007年2月22日
- BMW X5 2006年5月23日~2010年3月18日
- BMW Z4クーペ 2006年4月18日~2008年8月11日
- BMW Z4 ロードスター 2005年4月28日~2011年8月24日
BMWは過去にも火災の可能性にてリコール済み
なお、BMWは「クーラントが漏れ、エキゾーストマニホールドを溶かすことで火災のリスクが生じる」として過去に160万台規模のリコールを実施していますが、その原因は異なれど、BMWは「燃える」という宿命からなかなか逃れることができないのかもしれません(一方、ガソリン車に比較して出火率が2倍と言われるEVにおいて、BMWはあまり”燃える”という話は聞かない)。
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これから自動車業界全体がEVへと移行するにあたり、ガソリン車以上に燃えるという案件が出てくるものと思われますが、EVの場合は走行中よりも「自宅で充電中に」燃えるケースが多いといい、となるとユーザーに掛かる負担が大きく、かつ(バッテリーが原因であれば)バッテリーを容易に交換することはできず、自動車メーカーにとっても相当な負担となりそうですね。
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