| 雰囲気的にはひとつ車格が上がったようにも感じられる |
とくにシャープで筋肉質になったという印象が強い
さて、BMWが新型(フェイスリフト/マイナーチェンジ版)3シリーズ・セダンとツーリングを発表。
これはフロントとリアのアップデートに焦点を絞ったもので、BMWいわく「スポーツ性能を際立たせた」とのこと。
インテリアについては、BMWカーブド・ディスプレイを含むBMWオペレーティング・システム8を搭載したこと、8速ステップトロニック(ステアリング・ホイール上のギアシフト・パドルと新デザインのセレクター・レバーが備わる)が標準装備されるようになったことがトピックです。
全体的にはシャープに、そしてダイナミックに、さらに近代的になったという印象があり、キドニーグリルの「馴染み」も良くなったように思われ、今回の新型3シリーズについては「なかなかにいいフェイスリフト」なんじゃないかと考えていますが、「よりなめらかに、段差をなくす」というデザイン言語を採用するメルセデス・ベンツともうまく差別化ができているようでもありますね。
BMW 3シリーズの歴史は45年以上
なお、3シリーズの歴史はセダンで45年以上、ツーリングでは35年にも及びますが、現在ではその生産地も拡大しており、BMWグループの有するミュンヘン工場で生産されるほか、3シリーズ・ツーリングについてはメキシコのサン・ルイス・ポトシ工場でも生産され、中国向けとしては現地での合弁会社、BMWブリリアンス・オートモーティブ(BBA)が運営する瀋陽の鉄西工場でも製造が行われます。
今回のフェイスリフトにおいて、フロントだとヘッドライト、キドニーグリル、バンパーが変更対象となり、ヘッドライトはスリムに、そしてデイタイム・ランニングランプは逆L字型に。
オプションだとアダプティブヘッドライトが用意され、これを選ぶとライトのハウジングにブルーのアクセントが追加されます。
アダプティブヘッドライトを選択した場合、ライトユニット下部がブルーに光るほか、コーナリングライト、マトリックスハイビーム、ダイナミックヘッドライトレンジコントロール、可変配光などが機能として追加される、とのこと。
キドニーグリル内部には「ダブルバー」が設けられ、グリルフレーム形状とフロントバンパー中央のインテーク(ブレーキ冷却にも使用される)、そしてサイドのインテークとアクセントのデザイン的整合性も向上しており、ずいぶん洗練されたイメージも。
そしてリアバンパーだと「ボディカラーの塗装部分比率」が高まっており、こちらも”スッキリ”そして洗練されたイメージですね。
水平方向のライン、スリムなライトユニット、フレア状のリヤホイールアーチによってリヤのワイド感と筋肉質なスタンスが強調されているのは今までどおりですが、エグゾーストパイプは(エンジンバリエーションによって)直径が90mmもしくは100mmに拡大されています(最近のBMWはテールパイプにこだわる傾向がある)。
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なお、Mスポーツパッケージが更新され、新デザインのキドニー・グリルのハニカムメッシュ、フロント・エプロンとリア・エプロン、そして18インチMライト・アロイホイールが装着されます。
さらには「Mスポーツ・パッケージPro」が新しくオプションリストに加わり、このパッケージには、エクステンデッドMハイグロス・シャドウライン、Mライト・シャドウライン、Mスポーツ・ブレーキ・システム(レッド・キャリパー)などが含まれる、とのこと。
ボディカラーだとMスポーツパッケージ専用としてスカイスクレイパー・グレー・メタリックとMブルックリン・グレー・メタリックが追加され、特別塗装色としてBMW インディビデュアルによるフローズン・ピュアグレー・メタリックとフローズン・タンザナイト・ブルー・メタリックが加わったほか、150種類以上ものBMW インディビデュアル・スペシャル・ペイントの中からカラーを選択することも可能です。
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新型BMW 3シリーズのインテリアはカーブド・ディスプレイを搭載した新デザインへ
新型BMW 3シリーズでは、エクステリアよりもインテリアのほうが「刷新」度合いが大きいように思われ、その理由はiX譲りのこのカーブディスプレイ。
ステアリング・ホイール背面の12.3インチ・インフォメーションディスプレイと対角14.9インチのコントロール・ディスプレイが一体となり、フルデジタルで高解像度な1つのユニットを構成しますが、このコックピットデザインは、プログレッシブ・デジタル化を中核とし、ボタンや操作系を大幅に削減し、タッチ操作や音声によるコントロールを可能にしている、とアナウンスされています。
そのほか8速ステップトロニック・トランスミッションのセレクターレバーも新しいデザインを採用し、センターコンソールのコントロールパネルにはスタート/ストップボタン、iDriveコントローラー、ドライビング・エクスペリエンス・コントロールボタン、パーキングブレーキ、その他の車両機能とともに組み込まれることに。
細かいところだと、3ゾーン調整機能付きオートエアコンが標準装備され(コントロールディスプレイを介してボイスコマンドまたはタッチで操作することができる)、自動調光式バックミラー、エクステンデッド・ストレージパッケージ、前後センサー付きパークディスタンス・コントロール(PDC)、ナビゲーションシステムとして「BMWマップ」を含む「BMW Live Cockpit Plus」が全車に標準化されています。
新型BMW 3シリーズのパワートレイン、オプションの選択肢はより豊富に
パワートレインについては市場によって選択肢が異なり、ガソリン/ディーゼルエンジン(4気筒と6気筒が4種類ずつラインアップ、150PS~374PSまで)、プラグインハイブリッド、48Vマイルドハイブリッドが選択可能。
なお、PHEVは3シリーズ・セダンだと3種類、3シリーズ・ツーリングは4種類から選ぶことができるようですね。
最後に安全性について触れておくと、新型BMW 3シリーズには、快適性と安全性をさらに新しいレベルに引き上げるべく数々の自動運転および駐車システムが用意されており、車両や歩行者だけでなく、自転車の存在も検知するブレーキ介入型フロント衝突警告、ブレーキ機能付きクルーズ・コントロール、追越禁止表示付きスピードリミット・ディスプレイ、マニュアル・スピードリミットアシスト、車線逸脱警告が標準装備。
さらにはオプションとして、車線変更警告、BMWヘッドアップディスプレイ、ドライビングアシスタント・プロフェッショナル(ステアリング&レーン・コントロール・アシスタント、ストップ&ゴー機能付きアクティブ・クルーズコントロール、自動速度制限アシスト、ルートモニタリング機能、交通信号検出)、パーキングアシスタント(バックアシスト・カメラとバックアシスト)、パーキングアシスタント・プラス(パークビュー、パノラマビュー、リモート3Dビュー機能つき)、BMWドライブレコーダーがラインアップされている、とのこと。
参照:BMW