>フェラーリ ■新型車・スパイフォト・ウワサなど

フェラーリがEV用の工場用地を取得し「第3の組立ライン」を建設中との報道。生産能力を拡大することは間違いなく、投資家向けの説明会で発表

2022/06/12

フェラーリ

| フェラーリは新社長のもとでエレクトリック化を加速させる |

さらにフェラーリをSUVのラインアップを3モデルに拡大する可能性も

さて、フェラーリはブランド初となるEVの発売を2025年に前倒ししていますが、その製造に際してはどこかへ委託するのではなく、かつイタリア以外に工場を新設するのでもなく、現在の本社付近に追加で土地を購入し、そこへEV用となる「第3の生産ラインを設置する」ことになる、との報道。

すでに工場用地は取得済みで現在整地中であること、この工場と同じ敷地内にバッテリー関連の研究開発施設が作られるということもあわせて報じられ、フェラーリも本格的にエレクトリック化へと舵を切ることになりそうです。

フェラーリ
フェラーリが株主総会を開催!「プロサングエは数カ月後に発表」「最初のEVは前倒しで2025年に登場」「ユーロ7が実施されればサウンドや運動性能が失われる」ことに言及

| わかっていたことだが、フェラーリが「ユーロ7導入によってフェラーリらしさが失われる」と正直に語ったのは衝撃的 | この6月に発表される新しい事業計画には期待したい さて、フェラーリが株主総会を開催 ...

続きを見る

参考までに、今回の報道にあるとおり、フェラーリは生産ラインを「増設」することになり、ポルシェ、ベントレーやメルセデス・ベンツのように「既存工場をエレクトリックカー製造のために”改装”する」わけではないのは注目すべき点。

つまりフェラーリは既存ラインではしばらくガソリン車を作り続けることになり、それらをいずれはエレクトリック用に改装するにしても、生産ラインをいま増設しておくことにより、将来的かつ総合的な生産能力を引き上げるということを意味するのだと思われます。

フェラーリは6月16日に新しい戦略を公開

フェラーリは6月16日に新しい中期計画を公表する予定を持っており、今回の工場拡張についてはその場で言及されるようですが、もちろんあわせて将来の新型車についてもなんらかの計画が語られることになるはずで、やはりそこで気になるのは今後のエレクトリック化戦略そしてSUVについて。

SUVについてはすでにプロサングエの予告が開始されており、さらにフェラーリはこれに次ぐ2つのSUVを投入するというウワサもあり、プロサングエについては「購入資格を制限し」、しかしほかの2車については資格制限を設けない可能性も。

そうなると今回の「生産ライン拡張」という話も比較的すっきりと理解でき、今後の方向性についてもおおよそ見えてくるようにも思います。

フェラーリ・ローマ
フェラーリは初のSUV「プロサングエ」を投入したのち、さらに2つのSUV投入を計画していた!コードネームはF244とF245、4モーターを持つピュアEVとなるらしい

| フェラーリは今後、フルラインアップメーカーとして販売台数を追求するのか | フェラーリがブランド初のSUV「プロサングエ」を発売するというのは隠しようもない事実ですが、最新の報道だと、プロサングエ ...

続きを見る

もちろんこの説明を行うのはフェラーリの新しい社長であるベネデット・ビーニャ氏ということになりますが、同氏はエレクトロニクス業界出身であり、さらに身辺を同業界出身者でまとめ、電動化への準備を整えたばかり。

フェラーリのホイール
フェラーリが新人事を発表!エレクトロニクス業界出身の新CEOのもと、マイクロソフト他IT業界出身者で幹部が固められることに。一つの時代の終焉か

| なんといっても、今やフェラーリは「もっとも電動化比率が高いスーパーカーメーカー」となっている | 意外やフェラーリはほかメーカーに比較して電動化への対応が速かった さて、フェラーリではルイス・カミ ...

続きを見る

一方でガソリン時代の功労者は非常にも排出されてしまい、そのうちの一人、アメデオ・フェリーザ氏がアストンマーティンのCEOへと就任することが発表されていますね。

アストンマーティン
メルセデスAMGからやってきたアストンマーティンCEOがわずか2年で退任の憂き目に。どうやら再建計画の遅れの責任を問われたようだ・・・新CEOはフェラーリから

| 欧米企業はとにかく業績にシビアであり、わずかなミスも許してくれない | そのぶん報酬も巨額にのぼりハイリスクハイリターンといったところか アストンマーティンが、「2年の間CEOを努めたトビアス・ム ...

続きを見る

フェラーリは電動スーパースポーツについてもパテントを出願

ちなみにフェラーリはすでにエレクトリックスーパーカー(もしくはハイパーカー)向けの特許を出願しており、これを見ると角パイプとモナカ状の構造材を組み合わせて基本骨格を形成し、その下からバッテリーユニットを取り付けるというもので、バッテリーが組み込まれるパレットは車体剛性も担保することになりそうです。

フェラーリによると、このプラットフォームでは前後にモーターを搭載することができるほか、ガソリンエンジンを(リヤミッドに)搭載することもできるといい、今後のフェラーリ(のスポーツモデル)はハイブリッド、ピュアエレクトリックカー共にこのプラットフォームへとシフトする可能性があるのかも。

ただ、エレクトリックモーターやインバーター、バッテリーなどを搭載するという関係上、フレームは車輪側ギリギリまで出されていて、この構造だとサスアームの長さを思うように取ることができないものと思われ、そこをどう解決するのかについては興味があるところです。

フェラーリがEV用プラットフォームの特許を出願!ガソリンエンジンではできない構造を採用し、完全に新しい考え方を導入した新世代へ
フェラーリがEV用プラットフォームの特許を出願!ガソリンエンジンではできない構造を採用し、完全に新しい考え方を導入した新世代へ
フェラーリがEV用プラットフォームの特許を出願!ガソリンエンジンではできない構造を採用し、完全に新しい考え方を導入した新世代へ

| この新しいフェラーリのプラットフォームは「見れば見るほど」よく出来ているようだ | この図面を見るに、他社もうかうかしてはいられない さて、フェラーリは現在スーパーカーメーカーの中でも先陣を切って ...

続きを見る

合わせて読みたい、フェラーリ関連投稿

フェラーリが突如として新型SUV「プロサングエ」のティーザー画像を公開!その姿はSF90系やローマ似、発表は今年後半に
フェラーリが突如として新型SUV「プロサングエ」のティーザー画像を公開!その姿はSF90系やローマ似、発表は今年後半に

| フェラーリ・プロサングエについては考えれば考えるほど謎が噴出してくる | 搭載されるパワートレインは「V6+ハイブリッド」が有力か さて、フェラーリがブランド初のSUV、「プロサングエ(Puros ...

続きを見る

フェラーリ
フェラーリが「SUV発売」「EVシフト」という動きを見せる中で株価が年初から10%も下落!これまでとは異なる製品群の開発にかかるコスト、ブランド価値低下を懸念か

| EVはこれまでフェラーリが築いてきたコアテクノロジーとは根本的に異なる性質を持ち、EV開発にかかるコストを懸念しているようだ | さらには既存フェラーリ各モデルの価値を落としかねないという意見も ...

続きを見る

フェラーリがiPhone、Apple Watchのデザイナーと提携発表!2025年発売のEVについてジョニー・アイブ、マーク・ニューソンとデザインを共同にて行う模様
フェラーリがiPhone、Apple Watchのデザイナーと提携発表!2025年発売のEVについてジョニー・アイブ、マーク・ニューソンとデザインを共同にて行う模様

| フェラーリの「異業種との関係性構築」はとどまるところを知らない | フェラーリの新型EVは「アップル」っぽく丸くシンプルな形に? さて、フェラーリが「LoveFrom(ラブフロム)」との複数年に渡 ...

続きを見る

参照:Bloomberg

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->フェラーリ, ■新型車・スパイフォト・ウワサなど
-, , , , ,