| 2080年になれば、クルマの設計技術そのものが今とは全く異なるものとなっているだろう |
もちろんクルマの存在そのものが今とはぜんぜん違う捉えられ方をしているのかも
さて、アウディやメルセデス・ベンツにて勤務経験のあるカーデザイナー、マキシミリアン・シュナイダー氏が「2080年のリマック」、スカラタン・ヴィジョン2080(Scalatan Vision 2080)のレンダリングそして動画を公開。
これは同氏の個人的プロジェクトだと考えられ、しかし2080年というのはかなり思い切ったテーマであり(2040年あたりまでの未来はデザイナーにとって魅力的な時代背景ではある)、そして2080年に至るまでのリマックのタイムラインについても考えられるなど、相当に練り込んだ設定を持っています。
リマック・スカラタン・ヴィジョン2080はこんなクルマ
そこでこのリマック・スカラタン・ヴィジョン2080を見てみたいと思いますが、同氏は2080年のリマックを考えるに際し、現在のリマックの持つ特徴(細長い発光グラフィックや車体上下を分けるライン、フローティング形状を持つテールランプなど)を分析。
その後はペルソナを設定することになり、2080年のファッションはこういった「今からは想像もできない」ものとなるのか、はたまたこれまでの流行がリバイバルされながらあまり変わらずにいるままなのか全く不明(残念ながら、ぼくはそれを知る前に寿命を迎えるだろう)。
その後は様々なスケッチを作成して「未来の」リマックを追求します。
メインの車体構造はAIによる設計、3Dプリンタによる製造をイメージしており、これは現在でもカリフォルニアのCzinger(ジンガー)が採用する手法。
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同社は自動車メーカー大手にこの技術を販売しているといい、これからはこの手法を採用するメーカーが増えてくるのかもしれません。
2080年型リマックの車体構造はこうなっている
そしてここからは「最終形」としてデザインが集約されたリマック・スカラタン・ヴィジョン2080。
構造としては一番下にバッテリーを敷き詰めたスケートボード型シャシー、その上に基本骨格、さらにその上にボディシェル。
タイヤはこう(ミシュラン製)。
現在タイヤやブレーキから排出されるダストも問題視されはじめており、2080年には今のような構造を持つタイヤが無くなっている可能性も。
なお、こういったメッシュ状のタイヤはグッドイヤーはじめいくつかのタイヤメーカーがテストを行っていると聞きますが、軽量化にも貢献してくれそうですね。
ボディシェルを被せる前の車体はこんな感じ。
シートレイアウトは前後タンデムの2人乗り。
リアオーバーハングはかなり長くなっています。
ボディパネルを被せるとこうなる
そしてこちらは車体構造にボディパネルを被せた状態。
完全自動運転を標榜しているのでウインドウ類は「全閉」。
ボディパネルの内側がどうなっているのかはわからないものの、もしスクリーンなどがなければ、乗員は「狭い空間に閉じ込められ」ちょっと窮屈かもしれませんね。
車体後部から見るとこう。
このテールランプはなかなかにスペクタクルですが、これは最初に「現代リマックの特徴」としてあげたフローティング式テールランプの「2080年版」なのかもしれません。
リマック・スカラタン・ヴィジョン2080を紹介する動画はこちら
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