| フェラーリはなによりもその品位、そしてブランド価値を損なうような行動を嫌っている |
言い換えれば、フェラーリが最も重要視するのはその品格の維持であるとも考えられる
さて、ちょっと前にはジャスティン・ビーバーがフェラーリから「出禁」をくらったことが話題となりましたが、そのほかにもブラックリスト入りとなったセレブが多数おり、今回その理由や、フェラーリが「好まない」ことなどをまとめた記事が方方にて公開されています。
ちなみにフェラーリがジャスティン・ビーバーに対して「出禁」を決めた理由はいくつかあり、まずは下品な改造を行い、かつフェラーリのエンブレムを変更したこと、そしてフェラーリを「置き忘れて」パーティーから帰ってしまったこと、さらにそのフェラーリをオークションにかけたことなどがフェラーリの逆鱗に触れたとされています。
さらにフェラーリはユーザーのSNS投稿などをチェックしており、フェラーリを乱暴に扱ったりないがしろにするユーザーには警告を与えることがあると言われていますね。
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その他にはこんな「出禁」セレブも
そしてジャスティン・ビーバーの他にもフェラーリから「出禁」を食らってしまったセレブとして知られるのは米ラッパーの50cent。
自身のフェラーリ488がバッテリー上がりにて積車で運ばれる様子を自身のインスタグラムにアップして「もうフェラーリはいらない。もっとスマートなクルマにする」とキャプションをつけたことが原因でフェラーリを購入できなくなったとされています。
ちなみにこの際に50セントはフェラーリを「レモン」と呼び、フェラーリはこれをひどく嫌ったもよう。※米国では、レモン=不良品を指し、これに関することわざもある
このほかにもやはり米ラッパーのタイガ(Tyga)もフェラーリから出禁という判断が下された一人だとされ、フェラーリ458スパイダーを正規ディーラー経由でリース契約し、しかし「1セントたりとも」支払わず、よってフェラーリはタイガを提訴することになりますが、これによって当然「今後の購入資格なし」と判断されています。
そしてフェラーリ458スパイダーを「ニャンキャット」仕様にカスタムし、車体全体をラッピングし、エンブレムを変え、「フェラーリ」から「プラーリ」へと名称を変更したジョエル・トーマス・ジマーマンことDJデッドマウス(Deadmau5)も当然ながらフェラーリのブラックリストに名を連ねています。※スポンサーロゴも多数見られるので、これによってお金を稼ごうとしたこともフェラーリの逆鱗に触れたのかも
さらにはポルシェファナティックとして知られる著名ジャーナリスト、クリス・ハリスも「フェラーリの購入ができなくなった」一人。
これは2011年に書いた「How Ferrari Spins」という記事が原因となっていて、この記事の中で「フェラーリは、ジャーナリストから最高の評価を得るため、試乗車には特別な改良を施した車両を提供しており、これは市販車とは異なるものだ」と告発したため。
フェラーリに限らず、同様の発言にてそのメーカーの試乗会に呼ばれなくなったというジャーナリストもほかに存在しており、小沢コージもどこか欧州の自動車メーカーから干されていた時期があったと記憶しています。
そしてキム・カーダシアンもフェラーリのブラックリストに入った一人ですが、その理由は明確ではなく、おそらくはフェラーリに絡む詐欺事件に巻き込まれたことが原因ではないかと見られているもよう。
キム・カーダシアンはこれについて公式声明を出しておらず、フェラーリ側としては「キム・カーダシアンさんはワンオフモデルや限定モデルの購入はできません」とコメントしているようですね(それでキム・カーダシアン夫妻はフェラーリ以外のクルマを購入しているのかも)。
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ニコラス・ケイジもまたフェラーリを購入できなくなったセレブの一人で、本人が言うように「欲に全てを吹き飛ばされ」資産の多くを失った際、所有していたフェラーリの多くをオークションにかけ、その中には多くの(エンツォフェラーリ含む)限定モデル、クラシックモデルが含まれていたことがフェラーリを怒らせたといいます(ニコラス・ケイジはフェラーリのコレクターとして有名だった)。
フロイド・メイウェザーJr.もフェラーリのブラックリストに名を連ね、その理由は「すぐに購入したフェラーリを売ってしまうから」。
フェラーリは購入した車両を「一定期間」保有することを推奨していますが、フロイド・メイウェザー Jr.はこれにたびたび従わず、よって購入資格が剥奪されてしまったようですね。
フェラーリは何を嫌うのか?
こうやって見ると、フェラーリは「下品な改造をする」「ぞんざいに扱う」「転売する」「フェラーリのブランド名をなんらかのトラブルに巻き込む」ことを嫌っているものと思われ、それらによってフェラーリの品位やブランド価値が損なわれることを懸念しているのだと考えられます。
フェラーリはクルマを売ること以上にそのブランド価値や伝統を守ることに重きを置いているように思われ、その哲学を乱すものであれば誰であろうと容赦なく排除してゆくという姿勢を見せており、これは現在多くの超一流ブランドに共通する姿勢でもあり、パテックフィリップも「意図しない転売」を行った顧客からは未来永劫購入資格を剥奪するとう言われるほどで、多数を守るためには少数を切り捨てる覚悟のあらわれなのかもしれません。
つまり、その人がフェラーリを愛したとしても、必ずしもフェラーリがその人を愛してくれるとは限らないというわけですが、フェラーリから愛された顧客の代表格はジャミロクワイのフロントマン、ジェイ・ケイ。
あれだけエンブレムの改変を嫌うフェラーリがそのエンブレムの使用を許可したほどであり、どれくらいフェラーリと密な関係を持つかがわかります(ジェイ・ケイは相当数のフェラーリを所有し、かつてはワンオフのワゴンも所有していたことがある)。
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さらにジェイ・ケイは「唯一」と言われるグリーンにペイントされたラ・フェラーリの購入を許されたこともあり、しかしこちらはすでに売却してしまったようなので、もしかするとこの転売がフェラーリとの関係に微妙な変化をもたらしているのかもしれませんね。
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参照:Supecarblondie, MotorBiscuit, NewsAuto