アウディR8には「2.5リッター5気筒ターボ、後輪駆動、MT」という廉価版設定の計画があった！しかしアウディ上層部の判断にてその計画がお蔵入りに

｜　この廉価版アウディR8の計画が実現していればかなり楽しいクルマになっていた可能性が高いだけに残念である　｜

そしてアウディR8のライフが尽きた今、この計画は「未来永劫」実現しそうにはない

さて、アウディR8は廃止が決定しており、その来世についてはいまだ何ら情報がないまま。

ただしアウディはR8をあの手この手で延命しようと考えていたようで、存命中にはさまざまな噂が出ており、しかし今回関係者によって「R8には、2.5リッター5気筒ターボ、後輪駆動、マニュアル・トランスミッションを搭載する廉価版が登場する可能性があった」という事実が明かされています。

なお、この話を語ったのはポルシェにてEフューエル（合成燃料）プロジェクトマネージャーを務めるマルコス・マルケス氏。

当時、「次期アウディR8はポルシェと共同開発」という話もあった

なぜ今になってこの話がポルシェの上層部から出てきたのかはまったく不明ですが、もしかすると同氏はかつてアウディに在籍していたのかもしれませんし、アウディR8の未来に関わっていた人物なのかもしれません（次期アウディR8は、ウラカン後継モデルとともに、次世代ポルシェ911と車体を共有するという話がまことしやかに囁かれていた時期がある）。

今回マルコス・マルケス氏が語った内容によれば、「2.5リッター5気筒ターボ、後輪駆動、マニュアル・トランスミッション」のアウディR8は、先代R8に設定されていたエントリーモデルとしてのR8 V8の後継モデルになるはずだったとされ、つまりこれによって販売を加速させたかったのだと考えられます。

ただし何らかの事情（おそらくはアウディが電動化路線を重視し、スポーツモデル〜特にガソリンエンジン搭載〜を切り捨てることにしたのだと思われる）によってこのアウディR8のエントリーモデル計画は潰えてしまい、結局は実現せず、さらにはR8そのものが終了してしまうこととなったわけですね。

もし、この「アウディR8 2.5（名称がどうなっていたかはわからない）」が登場していたならば、大幅に軽量化された車体、後輪駆動、MT、そしてパワーは劣るもののトルクに（5.2リッターV10に）勝るエンジンによってかなり楽しいクルマになっていたのかも。

アウディR8の未来はまだまだ不透明

そして「これから」のアウディR8については現時点で確たる報はなく、ただし様々なウワサが出ている状態です。

最も有力なのは「ピュアエレクトリックカーとして復活する」というものですが、これも単なるウワサでしかなく、よって話半分で聞いておいたほうがいいのかもしれません。

ちなみにアウディは「いろいろなウワサが出るものの、実現度が低い（このあたりはミニと一緒）会社」でもあり、たとえばコンセプトカーのAI:Race（R18 e-tornという名でデビュー）についても市販がなされるという話があったものの、これは結局のところ実現していないもよう。

そのほか、TTの今後についても「4ドアSUV化」「ピュアエレクトリック化」等様々なウワサが出るも、やはり今に至るまでいずれも実現しておらず、「アウディは様々な可能性を検討しており、ただそれが断片的に伝えられている」だけなのかもしれませんね。

アウディR8については、何年もの間、「SNSでもっとも検索されたクルマ」の座に君臨している人気モデルでもあり、なんらかの形で復活させて欲しい（復活させるべき）とも考えており、アウディ社内での「R8存続派」の勢力拡大を期待したいところです。

合わせて読みたい、アウディR8関連投稿

参照：Motor1