| 登場初期こそ人気化したヴェラールではあるが、現在はさほど売れていないようだ |
おそらくは自社内での競合が発生しているものと思われる
さて、鳴り物入りでデビューしたレンジローバー・ヴェラールですが、どうもセールス的には今ひとつだと報じられており(たしかにあまり見かけない)、よってフルモデルチェンジ版となる次世代モデルでは大きな変化が与えられるとの報道。
販売が振るわない理由はちょっとナゾではあるものの、より小型のイヴォークとの差別化がうまくできていない可能性があり、その価格を正当化することが難しいのかもしれません。
ちなみに現在のレンジローバーの「ツルっとした」デザインはヴェラールにて初めて採用されており、発表された際にはかなりの衝撃を受けたことを記憶しています。
次世代ヴェラールは「オンロード重視」に?
そこで今回報じられているのが、次世代ヴェラールはピュアエレクトリックカーとなり、レンジローバーのほかモデルに比較して「オンロード重視になる」ということ。
プラットフォームはEV専用のエレクトリック・モジュラー・アーキテクチャ(Electric Modular Architecture=EMA)を採用し、一方で次世代レンジローバーとディスカバリーは(現在レンジローバー・スポーツの採用する)モジュラー・ロンギチュード・アーキテクチャー(MLA)を採用することでヴェラールとの性格を明確に分けることで棲み分けを行う予定だとも報じられます。
そしてこのEMAはフロア内にバッテリーを敷き詰めて重心を低く取り、800Vアーキテクチャを採用するとのことですが、現時点では充電能力については明かされておらず、しかし350kWhに対応できれば(マカンEVも800Vアーキテクチャを採用するので)マカンEVと完全に肩を並べることが可能となり、ポルシェにとって脅威となるかもしれません。
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なお、ジャガーランドローバーは「I-PACE(存在忘れてたな・・・)」にて比較的早い段階でEVの市販を行い、よって電気自動車に対しては豊富なノウハウがあるものと思われますが、次世代ヴェラールでは新設計のエレクトリックモーターを採用することでkWhあたり4〜4.5マイルの効率性を実現できるとも述べており(これはI-PACEの約二倍に相当)、これが実現できたとするとけっこうな競争力を確保できそうですね。
ただし次世代ヴェラールは「豪華さ」も継続
ただ、次世代ヴェラールはオンロード寄りとはなるものの、レンジローバーを名乗るからには悪路走破性を捨て去るわけではなく、「ディフェンダーやレンジローバーには劣るものの」マカンEVはじめ他社のライバルに比較すると高いオフロード性能をキープするといい、そしてレンジローバーブランドならではのラグジュアリーや洗練性を持つとされるので、かなり期待できるクルマとなるのかもしれません。
なお、現行ヴェラールは(今年のフェイスリフトを経て)2025年まで生産が行われる予定であり、よって次世代ヴェラールが登場するのは2026年以降ということになりそうですが、そのスタイルは新型レンジローバー、そして新型レンジローバースポーツからインスピレーションを受け、しかし現行モデル以上に独自性が強くなると予想されており、その発表について楽しみに待ちたいと思います(レンジローバーもまたぼくの好きなブランドの一つであり、機会があればまた購入したいと考えている)
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参照:Autocar