| マクラーレンはすでにディーラー網に対し、新型ハイパーカーと4ドアモデルを公開済みだと伝えられる |
マクラーレンはラインアップの再構築を急がねば「売るものがない」状態に
さて、先日はラグナセカ・スピードウェイにて「世界最大規模のポルシェファンの祭典」とされるレンシュポルト・リユニオンが開催されたところですが、11月10日から12日の間、カリフォルニアのソノマ・レースウェイではマクラーレンの一大イベント「ベロシティ・インビテーショナル」が開催されるもよう。
そしてマクラーレンはこのイベントにクラシックモデルの展示のほか「スーパースターを招聘」し、さらには「ドライバーとファンの度肝を抜くクルマ」が発表されることになると報じられています。
現時点ではこのクルマがどんなものになるのかはわからない
なお、今の時点ではこの「度肝を抜くクルマ」がどういったモノなのかは一切不明(マクラーレンも口をつぐんでいるようだ)で、過去モデルのレストモッドなのか、ワンオフのハイパーカーなのか、少量限定モデルなのか、750S後継となるレギュラーモデルなのか、それとも新たな追加ライナップなのかまったくわかっていない状態です。
ただ、マクラーレンがなんらかの新型車を開発していることは間違いなく、まず明らかなのは「V8ハイブリッド」パワートレーンを積むクルマが登場するであろうこと。
これについてはすでに公式に(リカルドとの)業務提携が発表されており、しかし「スーパーカー」にこれを積むのか、それともセダンに積むのか、もしくはSUVに積むのかなどなんら言及はなく、しかしこの発表が行われた際、マクラーレンCEOであるマイケル・ライターズ氏は「我々の新しい高性能ハイブリッドV8パワートレインは、マクラーレンの次世代製品ラインアップの不可欠な部分を形成し、クラス最高のパフォーマンスとスリリングなドライバーエンゲージメントを提供する」とコメントしています。
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このほか分かっているのはマクラーレンがセダンもしくはSUVの開発に着手していることで、これについてはそもそも現在のマクラーレンCEOであるマイケル・ライターズ氏の経歴を見ても明らかです(ポルシェではカイエンを、フェラーリではプロサングエを開発した人物であり、マクラーレンの株主と取締役会は、同氏がマクラーレンでも”同じこと”をすることを期待して同氏を連れてきたのだと思われる)。
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なお、マクラーレンは現在「アルトゥーラ、GT、750S」というラインアップを持ちますが、今後GTと750Sはハイブリッドパワートレーンを積む後継モデルへと置き換えられる可能性が大。
しかしながらマクラーレンの緊急の課題は「顧客を多様化すること」であり、セダンもしくはSUVを投入することで顧客の裾野を広げたり、マクラーレンの既存顧客に「4人以上が乗れるマクラーレンを」買い増してしてもらうこと。
これによって様々な影響を受けにくいラインアップが構築されることになり、よってマクラーレンの最優先事項はGTや750Sの後継モデルではないのかもしれません。
ただ、マクラーレンは(今年始めに開催された)ディーラー向けイベントにおいて、「新型ハイパーカー」を展示したと言われており、これがマクラーレンのいう”度肝を抜くクルマ”となる可能性も考えられます。
参考までに、このハイパーカーと同時に「4ドアモデル」も展示されたそうですが、さすがに今回開催されるイベントの性質を考えると、その主役の座を4ドアに与えるとは思えず、これは別の機会にて発表されるのかもしれません。
とにかくわからないことだらけであり、イベント開催までマクラーレンの真意を知ることはかなわないかもしれませんが、会場には「P1、セナ、エルバ」といったアルティメットシリーズの面々、そして600LTや765LTで構成される「LT」シリーズ、さらには1966年のエルビス・プレスリーの映画「スピンアウト」に登場した元祖M1A”エルバ”も展示されるほか、1984年のF1世界選手権にてニキ・ラウダがドライブしたMP4/2A-1、ルイス・ハミルトンが乗った2008年型MP4/23A-05、アイルトン・セナが戦ったMP4/6-10もイベントに華を添えることになるとアナウンスされています。
さらには「スーパースター」としてF1ドライバーのランド・ノリス、インディカー・シリーズで活躍するパト・オワード、アレクサンダー・ロッシ、デビッド・マルカス、トニー・カナーンといった面々、加えて元F1ドライバーのステファン・ヨハンソン、ル・マン24時間レースで5度の優勝経験を持つデレク・ベルも来場することになるようですね。
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参照:Motor1