| メルセデス・ベンツは伝統的に、中国市場に対してロングホイールベースモデルを導入している |
そしてモデルチェンジを行うごとに、的確に中国市場の嗜好を反映しているようだ
さて、メルセデス・ベンツが新型(W214)Eクラスのロングバージョン、「EクラスL」を発表。
中国では大きなクルマ、そして後席に余裕があるクルマが好まれるため、メルセデス・ベンツやBMW、アウディといったジャーマンスリー、そしてフォルクスワーゲンですら中国専用車として「ロングホイールベース版」を投入しています。
ただ、今回のEクラスLについては、BMW 5シリーズ・ロングとは異なり、デザイン的な変更が最小限に留められているように見えますね。
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中国向けのメルセデス・ベンツEクラス「L」はこんなクルマ
メルセデス・ベンツEクラスの外観から見てみると、全長は143ミリ延長されて5,092ミリに達していますが、この延長分はすべてホイールベースの延長、もっと正確に言えば後席スペースの拡大に充てられています。
それによってSクラスのような雰囲気を持つに至り、もしマイバッハやSクラスのような「2トーンペイント」がオプション設定されていれば、けっこう人気が出るのかもしれません。
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後部ドアは長くなり、Cピラーは太くなり、リアクォーターガラスの形状変更やピラー上のクローム加飾によって「ロング」であることを識別可能です。
一方でヘッドライトや・・・。
テールランプは(他地域で販売される)標準型Eクラスと同様です。
なお、AMGモデルには専用デザインを持つ前後バンパーのほか、この「フレームが光るグリル」が装着されるそうですが、このグリルが中国専用なのかどうかは不明です(本国仕様の新型Eクラス発表時には公開されていなかったように記憶している)。
ただしこのLED発光グリルが中国専用だとしても不思議はなく、というのもBMWの採用する「発光グリル」が彼の地では人気を博しているといい、メルセデス・ベンツがせっかく中国向けにロングボディを投入するのであれば、発光グリルを投入するくらいは「なんてことない」範囲に収まると思えるため。※BMWに限らず、中国では”光るグリルやピラー”の人気が高い
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モデルネームにも「L」が追加。
現時点では搭載されるエンジンは4気筒のみ、そして204馬力版の「E270L」、258馬力版の「E300L」とが用意され、しかし将来的になさらにバリエーションが増え、かつオプションも追加される見込みだと伝えられています。
機能的な変更は最小限にとどまり、しかし乗り心地を重視してエアサスペンション、取り回しを考慮して後輪操舵が装備される、とのこと。
メルセデス・ベンツEクラス「L」のインテリアはより豪華に
そしてこちらはメルセデス・ベンツEクラス「L」のインテリア。
フロントは基本的に通常版Eクラスと同様で、3つの大型ディスプレイで構成されるハイパースクリーンも用意されていますが、もしかすると中国ならではのアプリがインストールされていたりするのかもしれません。
リアだとニールームの拡大、シートバックのリクライニング、電動調整式レッグレストが装備され、リアヘッドレストのネックヒーター機能、アームレストに内蔵されたデュアル式スマートフォン用ワイヤレス充電パッド、シート振動エフェクトを備えたハイエンドのBurmester(ブルメスター)サウンドシステムなど「至れり尽くせり」。
助手席を電動にて折りたたむための専用ボタンもあり、運転手付きで助手席後ろに座った場合は足を伸ばすことが可能です。
なお、細かいことではあるものの、EクラスLでは、後席ドアインナーパネルに変更があり、アンビエントライトの光が「漏れる」方向が上側に、そしてヘッドレストの後ろ側にまで回り込んで光るように。
なぜか後席用のエンターテイメントディスプレイが装備されないようですが、これはオプションにて別途用意されるものと考えられます。
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