| パガーニ・イモラ・スパイダーは単なるイモラのオープンモデルではない |
ウアイラRの要素を取り入れ、ユートピアに通じる設計も
さて、パガーニが先日予告していた「イモラ・ロードスター」を正式に公開。
これはウアイラをベースとし、そこへウアイラRからインスピレーションを得た装備やディティールを盛り込んだもので、2020年に発表された「イモラ」のオープンバージョンという位置付けです。
加えてこのイモラ・ロードスターについては8台が限定生産されることについても言及されていますが、クーペ版のイモラは5台のみが生産されたので、それよりはやや多いということになりますね。
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パガーニ・イモラ・スパイダーはこんな仕様を持っている
そこでこのパガーニ・イモラ・スパイダーを見てみると、まず搭載されるのはメルセデスAMGより供給された6リッターV8ツインターボ。
5,600回転にて838馬力を発生し(イモラ・クーペは827馬力)、トランスミッションは7速シーケンシャル オートマチック マニュアル トランスミッション (AMT) 、電子制御式ディファレンシャルを備え後輪を駆動します。
現時点で加速性能は公表されていないもののmおそらく0-100km/h加速は「3秒以下」、そして最高速は時速350キロ。
パガーニによればコーナリングとブレーキング時の最大横G力は2.2、定常状態のコーナリング時で2.0Gを誇り、つまり加速や最高速よりも「コーナリング性能」を誇るクルマであるということになりますね。
そのデザインとエアロダイナミクスはウアイラRの影響を大きく受けており、時速280キロにて600kgものダウンフォースを発生させ、エアロダイナミクスにおける重要なエレメントはリアウイングとセンターのフィン。
さらにはアンダーボディが備える高い空力性能と相まって”目に見えない”効果を演出することとなります(これはクーペ版のイモラtp同様で、のちにユートピアの設計にも大きな影響を与えることになる)。
さらにイモラ・ロードスターは単に強引なだけではなく、非常に軽量でもあり、乾燥重量はわずか1,260kg。
これはカーボンファイバーを多用したことと、クロモリ鋼サブフレームを備えた軽量のカーボチタン シャーシが大きく寄与していますが、今回パガーニは塗料すらも軽量化しており。、新しいペイントを採用することで「塗装にかかる重量」を5kg削減したとのこと(塗料の重量はバカにならず、ボルクレーシングTE37の一部、フェラーリのカーボンホイールも軽量化のため無塗装である)。
イモラ・ロードスターのボディワークのあらゆる細部はイモラ・クーペやウアイラRから学んだ教訓を活かしたもので、パフォーマンスを念頭に置いてさらに研ぎ澄まされた「最終形」。
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フロントでは幅広のエアインテークが冷却を最適化し、コックピット上のエアスクープがV12 エンジンへとエアを供給し、センターフィンが高速走行時に車両を安定させることに。
一方でテールライトの周りのハウジングはリアホイールのアーチ内からエアを抽出し、大型のリアディフューザーが車体底面の空気を効率よく排出します。
そのほか、軽量化と放熱性の向上のために特殊なセラミックでコーティングされた新しいチタン製エキゾーストシステム、新素材を採用したホイールについても言及されていますが、このホイールはAPPによって開発され、アヴィオナル(Avional)と呼ばれる新しい鍛造素材で作られているのだそう。
そして 鍛造後は手作業で仕上げが行われ、余分な素材が残らないように完璧な仕上げが施される、と紹介されています。
ホイールサイズはフロント21インチ、リア22 インチ、装着されるタイヤはピレリPゼロ トロフェオRS、リアには超ワイドな355/25が装着されています。
足回りにはアルミニウム製アームを持つダブルウィッシュボーンと電子制御ダンパーを備える改良されたサスペンションシステムが採用され、マイクロプロセッサーにより、選択されたドライブモードや外的な入力に基づいて乗り心地とハンドリングのバランスを継続的に調整し、ダイブ、スクワット、ロールを軽減して最高のハンドリングを実現する、とのこと。
ブレーキシステムはブレンボ製が採用され、フロント15.67インチ、リア14.96インチのカーボンセラミックローター、それぞれ6ピストンと4ピストンのモノブロックキャリパーを備えています。
インテリアは「モータースポーツとグランドツーリングのテーマを融合させた」と紹介されており、4点式ハーネスを備えたカーボンファイバー製シートは上質なレザーで装飾され、カーボウッドのトリムが高級感と軽量化を融合させることに(このあたり、パガーニらしくラグジュアリーを重視している)。
加えてドアパネルには新しいバスレフ機構を備えた 7 チャンネルオーディオ システムが装着されており、単にスパルタンなクルマに終わらないのは「さすが」といったところですね。
なお、購入者や価格についてはアナウンスされておらず、しかし「完売」しているのは間違いないものと思われます。
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