| ジョー・バイデン大統領はここ中国に対して強く出ることで人気を獲得せねばならない |
中国の反撃、そして次なる一手によって波乱が起きることは必至である
さて、EUが中国製EVに関税を課すための準備を進めていると報じられていますが、今回は米国がなんと中国製電気自動車に対し100%の関税を課すとの報道。
ウォール・ストリート・ジャーナルが最初に報じたところによると、この新たな関税は来週正式に発表される可能性が高く、EVだけでなく中国製のバッテリーや太陽光パネルにも適用される、とのこと。
これは2022年に始まった関税見直しの最終結果となりますが、ドナルド・トランプ前大統領を含む一部の政治家が推進してきた関税引き上げの検討を引き継ぐものとなり、より対象を絞った形で実施されると言われ、中国鉄鋼に対する関税引き上げに関するジョー・バイデン大統領の最近の発言と一致した動きです。
もし導入されれば関税は「4倍」に
こ新しい関税は間もなく導入されると報じられており、そしてもし導入されれば現在の25%のなんと4倍。
これによってBYDやZeekrなどの「世界中の市場を席巻している」電気自動車ブランドが米国市場にて存在感を発揮する可能性が潰えてしまうわけですね。
なお、ジョー・バイデン大統領は中国製の鉄鋼に関し「中国政府はあまりにも長い間、時刻の鉄鋼会社に国家資金を注ぎ込み、補助金を与え可能な限り多くの鉄鋼を生産するよう圧力をかけてきました。彼らが行っているのは競争ではなく不正行為です。 そして私たちはここアメリカでもその被害を見てきました」と述べており、中国政府がEVメーカーに供与している補助金を「正当な競争を阻害する不正」だと判断したということになります。
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参考までに、ドナルド・トランプ大統領は11月の選挙に勝つという仮定にて「中国製品に一律60%の関税を課す」と主張していますが、これを考慮するにジョー・バイデン大統領の「100%」がいかに強烈であるかもわかりますね。
ただし「抜け穴」も
ただ、アメリカが中国製EVに100%の関税を課したとしても、中国のEVメーカーは「抜け道」をひとつだけ持っているといい、それはメキシコ経由での米国ルート。
というのも「中国のEVメーカーがメキシコでEVを製造し、米国に輸入すれば」中国のEVメーカーは関税を回避することが可能となり、よってBYD含むいくつかの中国のEVメーカーはメキシコへと工場を建設する計画を進めていると報じられています。
しかしもちろん、米国はそういったことを百も承知であり、米国はメキシコに対してすでに圧力をかけていて、これを受けてメキシコは中国自動車メーカーに対する国内製造工場設立に対する連邦政府の奨励金の提供を停止ずみ。
つまりメキシコは中国よりも米国そして米国との関係性を重視しており、自分たちがいかに難しい立場にあるのかを認識していることがわかりますね。
もちろん中国もこれに対して「指をくわえて見ているだけ」とは考えられず、米国製品に対する報復関税導入、そして中国にて展開する米国企業に対しての締付強化など様々な摩擦が予想されます。
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