| 実際にフェラーリに乗るものとして、ボクはこれに激しく同意したい |
とくに複数の車両で異なるインターフェースや設定に対応するのは非常に面倒である
さて、「フェラーリが間もなく一部のモデルからカーナビゲーションシステムを廃止する」との報道。
かわりにGoogleマップやアップルの提供するマップを車両へとミラーリングすることでカーナビゲーションの代わりにするとコメントしているそうですが、その理由はコストをケチるからではなく「フェラーリの場合、その顧客は毎日車両を使用するわけではないく、にもかかわらず新しいナビゲーションシステムの扱い方を強制的に習得させるのは、顧客を苛立たせる可能性があるから」。
実際のところこれは「もっとも」であり、ぼくもランボルギーニやフェラーリにおいては「スマートフォンをカーナビゲーション代わりに」使用しています。※このほうが車両側にて目的地を設定する必要がなく(クルマを始動させた後にあれこれしなくていい)、かつ地図データも最新なので圧倒的に便利
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問い合わせ件数過去最多。ボクはフェラーリ・ポルトフィーノにこうやってスマートフォンを取り付け、カーナビ代わりに活用している
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今の段階では「いつ、どのモデルが」対象となるのかはわからない
報道によれば、フェラーリの製品マーケティング責任者であるエマヌエーレ・カランド氏は以下のようにコメント。
顧客は、いずれにせよアップルの提供する地図ややグーグルマップを好むでしょう。そうなればスマートフォンのミラーリングが最もユーザーフレンドリーということになり、これによって情報を常に最新の状態にしておくことが可能です。当社のスポーツカーは日常的に使用されるものではありません。また、お客様がフェラーリを運転するたびに、どのようなシステムを使用しなければならないかを知る必要もなくなります。
参考までに、フェラーリはアップルカープレイを(当時は高価なオプションでしたが)市販車へと最初に取り入れた自動車メーカーであり、現在のCEOは(自動車業界ではなく)エレクトロニクス分野出身のベネデット・ビーニャ氏が努め、そして最新の車両では業界最大クラスの液晶メーターパネルを持つなど”テクノロジー推進派”。
よって今回の決定はごく自然な流れでもあり、ぼくとしては歓迎すべきもだとも考えていますが、困るのは「アップルカープレイ(とアンドロイドオート)がオプション扱いとなってしまうこと。
幸いなことに現在は(たぶんすべてのモデルで)標準装備となっているものの、これが「オプションだった」時代には数十万円を支払いApple CarPlayに対応させる必要があり、この時代に逆戻りするとちょっと嫌だなあ、と思ったりします(それはあまりに商業主義的であり、批判を招く可能性もあるのでフェラーリはその方向へは動かないだろう)。
なお、今回のエマヌエーレ・カランド氏を見るに、フェラーリはおそらく(ポルシェ、アストンマーティン同様に)Apple CarPlayとの統合を進める可能性が高く、そしてこのApple CarPlayとの統合は現在自動車メーカー間で大きく反応が分かれています。
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アップルが「進化したCarPlay(カープレイ)」をデベロッパー向けに公開、ポルシェとアストンマーティンはこれを採用し「メーターを含むすべての表示を統合」
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これらを積極的に取り入れようとするメーカーもあれば、GMのように「段階的に廃止する」というメーカー、そしてリビアンのように「そもそも対応拒否」という場合も。
このApple CarPlayへの対応もまた電動化同様に「各社各様」ということになりますが、注視を要するひとつの動向でもありますね。
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参照:Drive