| 最近のBMWは「100馬力くらいの」逆馬力詐称を行うことも珍しくはない |
それにしても830馬力の軸出力とは驚きである
さて、BMWは新型M5を発表していますが、このM5は「727馬力」というM5史上最強の出力よりも「2,245kg」という重量級のウエイトが話題となっており、ここに多くの非難が集中しています。
なお、搭載されるパワートレーンは(XM由来の)4.4リッターのツインターボV8エンジンとエレクトリックモーターの組み合わせによるものですが、これは上述の通り727馬力という比類なきパワーを発生させるわけですね。
シャシーダイナモ上での計測から推測される「エンジン単体の出力」は830馬力?
そこで今回行われたダイノテスト(シャシーダイナモメーターでの測定結果)によると、公式の数字は少し控えめかもしれないことが判明しており、ネット上が騒然となっているわけですが、これはINDディストリビューションがG90型BMW M5をダイノテストにかけ、実際にどれだけのパワーがエンジンに備わっているのかを確認した結果明らかになったもの。
テストの結果だと「696馬力」発揮していることが証明されており、たしかにこれは公称値の「727馬力」よりも低いものの、この「メーカー公称値」はシャシーダイナモにクルマを載せた状態、つまり「タイヤに伝わる出力」ではなく、エンジンに補機類を取り付けていない「エンジン単体」での数値です。
よって、シャシーダイナモに乗せて「車輪がローラーを回す際に発生するパワー」を計測すると、補機類、トランスミッション、ドライブシャフト等によって(駆動方式によりますが)15−25%程度が駆動ロスとして失われるとされています。
そして今回の計測値を「駆動ロスなしのエンジン単体」の値に補正してみると、その数字は「830馬力くらい」となり、つまりこれはフェラーリ296GTBなみの「とんでもない数字」。
ちなみにBMWはこういった「逆」馬力詐称の常習犯であり、現行M4であっても「100馬力くらい」下に見積もっていることが明かされていて、よって今回のM5の計測結果から推測される「830馬力」にも納得ですね。
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参照:IND Distribution(Youtube)