Image:Jaguar
| ジャガーはこの反応を「読めていた」はずで、となるとこれは一種の炎上商法なのかもしれない |
ボクらはジャガーに一杯食わされたことになる
さて、ジャガーはこれまでの歴史とルーツを捨て、完全に刷新されたブランドイメージを構築することを目指した一連のキャンペーンを開始しており、すでにいくつかのイメージ、そして新型車のティーザー画像が公開されています。
その中ではこれまでの「Jaguar」文字から一新されたバッジやアーティスティックなヴィジュアルが公開されていて、しかしこれらについて現在ネット上では大きな批判が集まっています。
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ジャガーの新ブランディングムービーにはクルマが登場しない
ジャガーは新しいキャンペーンにおいて「多様性と独創性の祝賀」をメインに掲げており、たしかに新しく公開された画像や動画からは「性別、年齢、人種」などさまざまな垣根や既成概念を超越するといった意思が感じられなくもないですが、これはおそらく「意識高い系」をターゲットとしたものだと思われ、しかしこういった「意識高い系」広告は往々にして(意識が高い人々から、そして”そうでない”人々からも)批判を受けることになり、結果的に「誰からの支持も得られない」という結果に終わることがままあります。
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実際のところジャガーの新しい30秒の広告動画「Copy nothing」は、これまでのブランドのアイデンティティを覆すような内容で、広告の中にはクルマは登場せず、アジア系の男性が奇抜な衣装を着ていたり、老人が刷毛でペイントしたり、はたまはドレスを着た男性がハンマーを持っていたり。
ジャガーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーであるジェリー・マクガバン氏は、「これはジャガーの本質を再創造し、その昔愛された価値を現代のオーディエンスに合った形で再生する試みだ」と述べていますが、この手法についてはあらかじめ論争を呼ぶことがわかっていたはずで、それを承知で同氏がこのキャンペーンを仕掛けたのだとしたら「相当な切れ者」だと考えていいのかも。
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実際のところ、BMWでは意図的に過激なデザインを採用することで議論を呼び、それによって新しい顧客を獲得しているといいますが、もしかするとジャガーも同様の意図を持っていて、この「天才的な一手」にハマってしまう人も出てくるかもしれませんね。
さらにはテスラCEO、イーロン・マスク氏もこのプロモーションについては黙って見過ごすことができなかったようで、「ジャガーはクルマを売らないの?」とコメントし、それがが拡散されたことでいっそう「ジャガーが生まれ変わる」という認識が広く知れ渡っているようにも感じます。
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BMWの巨大グリルは話題作りのための炎上商法だった!「発売されて、論争の対象にならないようであれば我々の負けです。議論によって新しい顧客を呼び込めるのです」
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ジャガーの「論争を呼ぶ」イメージ動画はこちら
ちなみにパロディ動画も多数登場
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