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メルセデス・ベンツがフルモデルチェンジ板「GLC」の情報をチラ見せ。ベストセラーだけあって「最新デザイン、最新技術」がてんこ盛り、同社の次世代EVの牽引役に

メルセデス・ベンツがフルモデルチェンジ板「GLC」の情報をチラ見せ。ベストセラーだけあって「最新デザイン、最新技術」がてんこ盛り、同社の次世代EVの牽引役に
Mercedes-Benz

| 今後、同社EVの車名には「EQ」が用いられず、「 with EQ Technology」が付与されることになりそうだ

加えてEVのデザインも内燃機関搭載車と統一されることに

さて、つい先日は中期計画、それに従い大量のニューモデルを投入すると発表したメルセデス・ベンツ。

今回はさっそく(2024年における)同社の世界的なベストセラーモデル、GLCクラスのフルモデルチェンジを予告しています。

今回予告されたのは次世代GLCのピュアエレクトリックモデルとなりますが、厳格なテストやバッテリー関連技術に関する詳細とともにカモフラージュつきの姿が公開されることに。

メルセデス・ベンツ
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新型メルセデス・ベンツGLCはこう変わる

まず、次世代のGLC”ピュアエレクトリックバージョン”は「GLC with EQ Technology」と名付けられ、この命名はメルセデス・ベンツが「EQ」ブランド名を廃止する動きの一環であり、昨年導入された「G580 with EQ Technology」に続くもの。※今後、同社の電気自動車には「with EQ Technology」という名称が付与されることになりそうだ

加えて、メルセデス・ベンツは今後「内燃機関(ガソリン/ディーゼル)搭載車と、EVとのデザインを共通化する」とも述べているので、今回公開されたのは「ピュアエレクトリック板」ではあるものの、ガソリンバージョンもほぼ同様のデザインを持つと考えて良さそうですね。

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Image:Mercedes-Benz

ただし今回の公式ティーザー画像ではその全体的なデザインやディティールについての把握が難しく、しかしメルセデス・ベンツはバッテリーセル技術の向上について詳しく説明しており、負極(アノード)にシリコン酸化物ブレンドを使用することでエネルギー密度の向上と軽量化を実現したとしています。 

これは、市場が待ち望んでいる全固体電池ではないものの、従来よりも改善された技術となるのは間違いなく、EVとしての性能を大幅に向上させる可能性も見えてきます。

新型GLCはMB.EAミディアム・プラットフォームを採用し、800Vアーキテクチャを導入することで、より高速な充電と長距離走行を可能にするといい、最大320kWのDC急速充電に対応し、これはテスラの電気自動車(サイバートラックを除く)よりも高速な充電性能ということになりそうです。※サイバートラックは最新のTesla V4スーパーチャージャーの500kW容量を最大限に活用できる

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Image:Mercedes-Benz

メルセデス・ベンツは新型GLCに様々な最新技術を盛り込む

さらにメルセデス・ベンツは、新型GLC with EQ Technologyに新開発のブレーキシステムを採用することも明らかにしていて、このシステムは、ブレーキブースター、マスターシリンダー、ESP(車両安定制御)を統合した「ワンボックス」構造を採用し、エネルギー回生能力を向上させるとともに、安定したペダルフィールと安全のための油圧バックアップ機能を備えています(先般BMWが発表した、車両の制御すべてを一括しコントロールするシステムに近そう)。

また、新型GLCにはメルセデスの4MATIC全輪駆動システムが搭載されますが、前輪のドライブユニット(DU)を切り離す機能を備えていて、これによって摩擦抵抗を低減させて効率向上に貢献するほか、エレクトリックモーターは独立して制御され、氷上や雪上でも最適なトラクションを確保することについても言及されています。

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この新型GLCは、スウェーデンの極寒(-25℃)からアリゾナや南アフリカの酷暑(+50℃)に至るまで、様々な厳しい環境下でのテストを経験しており、”新型マルチソースヒートポンプ”は寒冷地において効果を発揮し、モーターやバッテリー、外気の廃熱を活用して走行距離を延ばし、乗員の快適性を向上させる役割を果たすこととなるもよう。

こうやって見ると、新型GLCには様々な新機軸が多数盛り込まれ、これはやはり「GLCそのものがメルセデス・ベンツのベストセラー」であり、その販売を失うことが許されない存在であるからなのかもしれません。

現時点では新型GLCの発売時期(と価格についても)について触れられてはいないものの、2025年末までには正式発表され、2026年モデルとして市場に導入されることが期待されています。

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参照:Mercedes-Benz

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