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アブダビ資本となったマクラーレンがさらに英国のEVスタートアップとの合併との報道。これによりラインアップが拡大し「SUV発売」に向け加速か

マクラーレン

| マクラーレンは様々な投資を集めることに成功し、それもひとえに「ブランド価値の高さゆえ」であろう |

ぞしてマクラーレンがSUVを発売するのは「避けることができない」方向性である

さて、マクラーレンは昨年12月にアブダビのCYVNホールディングスに買収されていますが、これは苦境に立たされているマクラーレンを正しい軌道に戻すための立て直し計画の一環であり、そして今回はイギリスを拠点にしたEVスタートアップ企業「フォーセブンホールディングス」と合併する予定であるとの報道。

この合併計画の目的は、マクラーレンのブランド認知度と歴史を活用し、新しい車種ラインアップを作ることだとされ、つまりは長らくウワサのあった「マクラーレンのSUV計画」がついに具体的に動き出すということになるのかもしれません。

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マクラーレンがアブダビの投資会社に買収されるとの報道。3月にはバーレーンの投資ファンドが経営権を獲得したばかり、この7ヶ月で2回も親会社が変わることに

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マクラーレンのSUV計画はいまだ具体化してない

そして今回の報道によると、マクラーレンの新しい体制下では「マクラーレンの収益性を向上させるために、SUVをラインアップに加えることが望まれている」といい、2018年にマクラーレンが掲げた「スポーツユーティリティ車(SUV)は絶対に作らない」という方針が覆ることになりそうです。

マクラーレンの前CEO、マイク・フルーイット氏は、同社が「軽量なスポーツカー」こそが同社のDNAであり、SUVを製造することはないと断言していましたが、2021年にマイク・フルーイット氏が退任し、後任としてマイケル・ライターズ氏がCEOに就任したことからブランドの方向性に変化が見られるようになっていて、さらにマイケル・ライターズ氏はそもそもポルシェではカイエン、フェラーリではプロサングエを開発してきた「SUV大好き」な人であり(本人もそう公言している)、そして経営畑というよりは「エンジニア出身」という人物です。

マクラーレン
マクラーレンCEOがついにSUVに言及!「SUVを愛しているし、重要な市場だ」。実際にこの新CEOはポルシェでカイエン、フェラーリでプロサングエの開発を主導

| ボクとしてはマクラーレンがSUVを発売することは大歓迎 | むしろSUVを否定しブランドが衰退することのほうを恐れている さて、つい最近CEOが交代したマクラーレン。これまでのCEOであったマイク ...

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つまりマクラーレンのオーナーは「SUVを投入するためにマイケル・ライターズ氏を起用した」と考えてよく、実際のところ同氏は2022年にSUVのアイデアを最初に提案し、しかしその際にはまだ経営基盤が安定しないことを理由に「先送り」となっていたわけですね。※その後も「BMWとの共同開発」「中東のスタートアップと組む」など様々なウワサが出ている

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マクラーレン
マクラーレンCEOが「新型SUV」について語る。自社エンジンを用いたPHEV、しかしプラットフォームは他社と共有の可能性も。ただし同社らしい軽量性を維持するもよう

| マクラーレンは厳しい試練の時を経て、ようやくSUVの開発を行える段階に | ただしその価格は「非常に高価」となり、フェラーリ・プロサングエやロールス・ロイス・カリナンの領域に さて、マクラーレンは ...

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そしてその後にCYVNが経営権を取得したこと、フォーセブンとの合併報道を考慮するに「SUV発売」のための行動が加速すると考えてよく、思ったよりも早く「マクラーレンのSUV」が登場するのかもしれません。

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マクラーレンはSUVを発売する前にまず「黒字化」「経営の安定化」を優先するもよう。よってSUVの発売はそれらを達成したのち、早くても2028年に

| マクラーレンがSUVを発売せずに現状を乗り切ることができるのかはわからない | しかしマクラーレンが「そう決めた」からには何らかの秘策があるものと思われる さて、マクラーレンは現在「非常に厳しい」 ...

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なお、合併後であってもマイケル・ライターズ氏は引き続きマクラーレンを率いることになるといい、しかしジャガー・ランドローバーの元車両ディレクターであるニック・コリンズ氏が新しい共同企業を管理する予定だというウワサもあるもよう。

参考までに、ニック・コリンズ氏はすでにフォーセブンのCEOを務めており、1年以上の活動を行っているそうですが、現在この会社が具体的に何をしているのかははっきりしておらず、それでもこの提携は(おそらく)電動化されたマクラーレンが生まれることに繋がると見られており、軽量で剛性の高いカーボンファイバー製のモノコックシャシーを採用する、他に類を見ない電動SUVが誕生することとなるのかもしれません。

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マクラーレン
マクラーレンがSUVに関する特許を出願。フロントエンジン+4WD、PHEVやピュアエレクトリックなど様々なパワートレーンにも対応し、ただし後輪はモーター駆動

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参照:Automotive News

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