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近年否定されがちなトレンドのひとつ「フェイクテールパイプ」の元祖はなんとランボルギーニ・ミウラだった。「初のスーパーカー」が「初のダミーパイプ」を持つという衝撃の事実

ランボルギーニ・ミウラ

| ランボルギーニは1966年から1970年までこの「フェイクテールパイプ」を採用し続ける |

1971年に廃止されているところを見るに、当時としても論争の的となったのかも

さて、近年の自動車業界において論争を呼ぶ仕様のひとつが「ダミーエキゾーストパイプ」。

これは「実際にはエキゾーストシステムに連結されていない」テールパイプ(マフラーエンド)を指しており、そのクルマを”いかにもハイパフォーマンスカーのように見せかける”という虚栄心が批判の対象となっているわけですね。

有名なのはトヨタ・アルファードにオプション設定されていた「大径マフラーっぽいリヤスカート」や「アウディに採用されていたフェイクテールパイプ」ですが、アウディは最新モデルにおいて「多くの批判を真摯に受け止め、その結果としてフェイクテールパイプを廃止」しており、つまりはそれくらい批判の声が大きかったのかもしれません。

アウディが10年も続けた「フェイク」テールパイプをついに廃止、新型A5/S5ではちゃんと機能するように。「お客様からの意見に基づき決定しました。やはり偽物は嫌われるようです」
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「世界初」のダミーエキゾーストパイプ装着車は「世界初のスーパーカー」だった

そこで今回紹介するのが「世界初のスーパーカー」「世界初の大排気量ミドシップ」として知られるランボルギーニ・ミウラ。

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このミウラには「ダミーエキゾーストパイプ」が装着されているのですが、これはにわかには信じがたい事実かもしれません。

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ただ、リアカウルを開けた状態を見てみると、「カウルにテールパイプが取り付けられ」、カウルの開閉時にこのマフラーエンドが「ついてきている」ことがわかりますね。

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1966年から1969年に生産された初期モデル「ミウラ P400」、および1968年から1971年に生産された「ミウラ P400S」には、このダミーエキゾーストパイプがリアパネルに組み込まれ、これらは完全に装飾的なもので、実際には「単なる筒」であったとされています。

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実際のエキゾーストパイプは完全に隠されており、エンジンの下から排気される仕組みになっていたそうで、つまり、これらのダミーテールパイプはエキゾーストシステムとは接続されていない「単なる飾り」。

ランボルギーニ・ミウラは、革新的なスーパーカーの一つであり、その時代において最先端の高性能車でもあったわけですが、1966年のジュネーブ・モーターショーで登場し、革命的なミッドエンジンレイアウトと印象的なデザインによって瞬く間にファンを獲得しています。

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そのミウラが「フェイク」テールパイプを持っていたというのは驚きでしかなく、そしてこの時代からすでに「高性能ぶりをアピールするためにダミーのテールパイプを用いるという考え方が存在した」ことにも驚かされます。

参考までに、1971年に登場した「ミウラ SV(スーパーヴェローチェ)」では、ダミーエキゾーストチップは完全に廃止され、実際の排気管がリアから直接見えるデザインへと変更されていますが、現在ではトヨタやアウディのみならず、レクサス、BMWなど多くの自動車メーカーが採用するこの構造の「元祖」がランボルギーニ・ミウラであり、このデザインが投じどう評価されたのかも気になるところですね(ただ、後年に廃止されているところを見ると、やはり批判があったのかもしれない)。

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参照:CARBUZZ, Lamvorghini

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