
| スーパーチャージャーの「生涯無料」はとんでもなく大きなメリットである |
ただし「ヘイト」の対象となる可能性については理解しておく必要がありそうだ
さて、テスラ・サイバートラックの購入を検討している人にとっては「朗報」とも言えるニュース。
内容としては「(アメリカ国内に限定されるものの)最大11,990ドルの値引きに加え、スーパーチャージャーの生涯無料利用やFSDベータ版(フル・セルフ・ドライビング)など、魅力的な特典をセットにした大幅割引」を展開しているというもので、これに加えてカナダでは、最大16,590カナダドルの割引が適用されるモデルもあり、北米全体で在庫一掃セールの様相を呈しています。
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サイバートラックは「実は売れていなかった」のか
サイバートラックはその奇抜なデザインにて話題を呼んだものの、販売台数はテスラの期待を大きく下回っているのが現状です。
イーロン・マスクCEOは以前、「100万件以上の予約がある」と豪語していましたが、2024年初頭の時点で実際に販売に至ったのは(リコールの届け出台数から判断して)5万台にも満たないと言われています。
なお、販売台数の少なさについては、「生産が追いついていない」という見方もあったものの、今回こうやって「販促活動」を強化しているところを見るに、「生産能力は確保できているが、単に受注が少ない」のだと考えていいのかもしれません。
なぜテスラ・サイバートラックは「売れない」のか
そこで気になるのが「100万台の予約はどうなったのか」ということですが、この予約は発表当初の「39,999ドルからスタート」という衝撃プライスでの購入を前提にしたものだと考えられ、しかし実際に発売された際の価格は「倍以上」。
よってサイバートラックが売れていない理由のひとつは「価格」であるとも考えられますが、テスラはその問題を今回のキャンペーンによって多少なりとも解消したいと考えているのかもしれません。
参考までに、今回「割引価格&特典付き」で購入できるのは2024年モデルではあるものの、テスラは従来の自動車メーカーと異なり、年次ごとの大幅なアップデートを行わないため、1年前のモデルであっても「型落ち感」はさほど気にならないというメリットも。
いずれにせよ、今回のキャンペーンは決して悪くない内容で、特に税額控除の対象外だったり、もともとサイバートラックの購入を検討していた人々にとっては「割引に加えてスーパーチャージャーの生涯無料利用(つまりずっと充電がタダ)」がつくというのは大きなメリットでもあり、心動かされる人も少なくはないのかも。
ただし注意点もあり、それは、サイバートラックというクルマそのものが非常に“賛否両論を巻き起こす存在”であること、そして昨今報じられるとおりに他人の反感を買う可能性もゼロではないことです。
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