
| 払えるお金があれば「103億円でも高くはない」コレクション内容である |
そのほとんどが専用カラーに未走行、そして「最後の一台」。さらに管理していたのはマクラーレン
2021年に逝去した元TAGグループのCEOでありマクラーレンの最大株主でもあったマンスール・オジェ(Mansour Ojjeh)氏。
先日は20台にも及ぶ特注のマクラーレンコレクションが売りに出されることがアナウンスされ世間を驚かせましたが、なんとこれらが「1人の個人に一括で売却された」というさらに驚きの事実が明らかになっています。
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その推定売却価格は約103億円
このコレクションの仲介を行ったのは英国の高級車ブローカー、トム・ハートリーJr.で、この「単独の買い手によってまとめて購入された」というのは同社の発表によるもの。
取引額は非公開ながらも推定総額は約7000万ドル(約103億円)とされています。
「走るマクラーレン博物館」だったオジェ氏のコレクション
この20台のコレクションは「走る博物館」とも称されるもので、マクラーレン自身が整備・保管を担当しており、驚くべきことに実際に走行したのは2台のみで、そのうちのP1 GTRはサーキットデーに使用され、マクラーレンF1はわずか1,800kmしか走行していないのだそう。
そのほかの車両はすべて新車同様のコンディションで保存され、しかも各モデルの最終シャシーナンバーが揃っているという、世界的にも極めて稀少なコレクションです。
さらにはボディカラーもほとんどが「マッチ」しており、こういった内容を考慮すると、「自動車史的に見て」103億円は高くはないのかもしれませんね。
コレクションの“王冠の宝石”は「最後のマクラーレンF1」
中でも最大の注目は「生産された最後の1台」となるマクラーレンF1。
ボディカラーはワイン「シャトー・ディケム(Château d'Yquem)」にちなんだ特注のゴールデンオレンジ=Yquemで塗装されています。
さらにオジェ氏のコレクションはほぼ全車が専用色「Monsour Orange(マンスール・オレンジ)」で仕上げられており、いずれも世界に1台しか存在しない仕様。
まさに“究極のマクラーレン・プライベートミュージアム”といえる内容です。
マクラーレンF1チームは絶好調
一方でマクラーレンの現在は非常に好調。
F1ではオスカー・ピアストリとランド・ノリスがランキング1位・2位を独占しており、2008年以来となるドライバーズタイトルの期待が高まっています。
また、2026年仕様のF1マシンや2027年ル・マン・ハイパーカー、インディカーまでもがオークションに出品予定だとアナウンスされており、急速にコレクターズアイテムとしての価値を上昇させているというのが現在の状況です。
さらにマスターカードが来季からF1チームのタイトルスポンサーに就任することも発表されたことで資金面での安定も期待でき、「マンスール・オジェ氏の遺したコレクションと現在のチームの躍進」という両面からもマクラーレンの歴史と未来はさらに輝きを増すこととなりそうですね。
「マンスール・オジェ・コレクション」を紹介する動画はこちら
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