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ロールス・ロイスが「ファントム誕生100周年」を記念した究極の限定車を公開。「100年分の歴史」を詰め込み、運転席と後席では「そこに座るものの階級差」を表現

ロールス・ロイスが「ファントム誕生100周年」を記念した究極の限定車を公開。「100年分の歴史」を詰め込み、運転席と後席では「そこに座るものの階級差」を表現

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| ロールス・ロイスの収集家には「たまらない」究極のコレクターズアイテムが登場 |

ファントム誕生から100年。ロールス・ロイスが“芸術作品”と呼ぶ限定モデルを発表

ロールス・ロイスがブランドの象徴「ファントム」の誕生100周年を記念して「ファントム・センテナリー・プライベート・コレクション(Phantom Centenary Private Collection)」を発表。

生産台数はわずか25台で、ロールス・ロイスはこのモデルをして「ブランド史上もっとも複雑かつ技術的に野心的なモデル」と表現しています。

この特別仕様車は40,000時間以上の開発作業を経て完成したそうですが、同社は「野心、芸術的可能性、そして歴史的重みを象徴する存在としてファントムの地位を再確認するもの」とコメントしており、ある意味では「100年に一度」の限定車だと捉えていいのかもしれません。

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ロールス・ロイス・ファントムが100周年を迎える:文化と歴史の象徴としての存在とは
ロールス・ロイス・ファントムが100周年を迎える:文化と歴史の象徴としての存在とは

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外装:ハリウッド黄金期をモチーフにした特別なツートーン

ボディカラーはアークティックホワイト×ブラックのツートーン仕上げ。

クリアコートには粉砕ガラスを含む虹色パール粒子が加えられており、光の角度によって微妙に輝きを変えます。

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その上で注目すべきはフロントに鎮座する18金製「スピリット・オブ・エクスタシー」像ですが、さらにその上から24金メッキが施され、「時を経ても」変色しない完璧な輝きを実現しています(金の上に金メッキというこだわりがロールス・ロイスらしい)。

このスピリット・オブ・エクスタシーのベースには白いエナメル台座と「Phantom Centenary」バッジが装着され、車体の他部分にも24金とホワイトエナメル仕上げのエンブレムが配置されるほか、ホイールキャップには25台の限定性を示す25本の刻印ラインが刻まれています。

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内装:16万ステッチのアートが描く“ファントム100年の物語”

キャビンは「まるで美術館のような空間」と表現するのがもっともふさわしく、後席シート全体がファントムの100年史を描いたアートキャンバスとなっており、”3層”構造で構成されています。※このアート作品の製作には1年以上を要し、16万ステッチ以上が使用されている

  1. 背景層:ロンドンのコンドゥイット・ストリート(初代本社)や創業者ヘンリー・ロイスの油絵などを高解像度プリント
  2. 歴代ファントム層:ファントムIからVIIIまでの象徴的モデルを繊細な線画で再現
  3. 刺繍層:歴代オーナー7名を抽象的に表現したエンブロイダリー
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後席の素材は伝統に倣いファブリック仕上げ、そして運転席はレザー仕立てとなり、「運転する者と乗る者の階級差」を象徴的に表現しているのだそう(そうなると、このファントムの運転席にオーナーが座るのは”ためらわれる”のかも)。

フロントには秘密の「コードネーム」モチーフが

なお、前席にはレーザー刻印によるスケッチ風アートが施されており、1923年の初代ファントムIの開発コードネーム「シーガル(Seagull)」が描かれることに。

また、2003年のロールス・ロイス再始動時のコードワード「ロジャー・ラビット」を示すウサギのデザインも隠されている、とのこと。

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職人技の極み:木工と金箔の融合

そのほかにも様々な素材や技術が盛り込まれ、ドアパネルにはステインド・ブラックウッド材を使用していますが、その上にはレーザー彫刻、3Dインクレイヤリング、金箔、3Dマーケトリー(象嵌細工)などを複合的に用いた模様が刻まれています。

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 さらに24金の「ロード」模様がアクセントとして流れ、見る角度によって立体的な陰影を生み出すことに。

また、特製のピクニックテーブルには初代ファントムIと現行ファントムVIIIの姿が彫刻されるなど、ファントムの歴史が随所に感じられる仕上がりを持つようですね。

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細部に至るまで“金と芸術”の饗宴

このファントム・センテナリー・プライベート・コレクションの「こだわり」を挙げてゆくと枚挙に暇がなく、センターコンソールには金粉を混ぜ込んだピアノブラック・ベニアを採用し、ダイヤルは24金メッキ仕上げ、そして・・・。

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エンジンルームには特別な「アークティックホワイト塗装×24金装飾」デザインカバーが装着されるなど「ゴールド」づくし(これまで、エンジンカバーに何らかの手を入れたファントムは公式に紹介されていなかったように記憶)。

6.75リッターV12エンジンをより荘厳に見せる意匠が採用されていますが、ある意味では「V12最後の世代」というアピールであるとも受け取ることが可能です。

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さらにルーフ内張りには44万本の光ファイバーで構成された“刺繍入りスターライト・ヘッドライナー”を採用し、ファントムの歴史的瞬間を光と糸で再現するという、これもまた前例のない仕様ですね。

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“走るアートミュージアム”としてのファントム

このファントム・センテナリー・プライベート・コレクションは、単なる自動車ではなく、動く芸術作品と呼ぶにふさわしい存在。

ロールス・ロイスが誇るクラフトマンシップと創造性の頂点であり、ブランドの100年の歴史そのものを1台に凝縮した記念碑的モデルといえそうです。

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