
Image:TOYOTA
| もはやSEMAにおける「トヨタ公式によるランクルのレストモッド」は定番に |
いっそトヨタはランクルのレストモッドを「新たなビジネス」としてもいいのでは
トヨタが1980年代の名車「ランドクルーザーFJ60」を現代風に再構築した特別モデル、「ターボ・トレイル・クルーザー(Turbo Trail Cruiser)」を2025年のSEMAショーに出展すると発表。
このモデルは、クラシックなFJ60のデザインを忠実に残しながらも最新のツインターボV6エンジンを搭載し、当時の約2倍のパワーを誇るという、まさに“レストモッドの理想形”なのかもしれません。
■ 現代の心臓を持つクラシックSUV
ターボ・トレイル・クルーザーの心臓部には、トヨタ・タンドラから流用された3.4リッターV6ツインターボ「i-Force」エンジンがチョイスされ、最高出力は389hp(394PS)、最大トルクは650Nm。
これはオリジナルの直6エンジンのほぼ倍にあたり、クラシックな外観に隠されたモンスターSUVということに。
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この新世代ユニットによって、静粛性や燃費、レスポンスも格段に向上しており、トヨタは「より現代的で扱いやすく、かつオフロードでも高い走破性を持つ」としています。
■ 専用設計されたマウントと配線
単なる“エンジンスワップ”にとどまらないのがこのモデルの特徴で、(改造を担当した)トヨタ・モータースポーツ・ガレージのエンジニアは、FJ60のボディを切り刻むことなくV6を収めるため、専用のエンジンマウント、オイルパン、熱交換器、ワイヤーハーネスを新設した、と説明されています。
さらにはV6とオリジナルの5速MTを繋ぐためのアダプタープレートも製作され、排気系も専用設計となり、そしてもちろん力強くも洗練されたサウンドを奏でるようですね。
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■ シャシーにもオリジナル要素追加、走破性はアップグレード
シャシーは当時のラダーフレームをそのまま採用しているものの、1.5インチのリフトアップサスペンションとフロントシャックルリバーサルを導入。
足元にはポリッシュ仕上げのビードロックホイール+35インチのマッドタイヤを装着し、オフロード性能を大幅に強化しています。
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■ 外観は“ほぼノータッチ”
驚くべきことに、(レストモッドにも関わらず)外観は当時のFJ60そのまま。トヨタは「クラシックな魅力を損なわないこと」を最優先とし、ボディ形状はもちろん、ハロゲンヘッドライトまでそのまま残しています。
内装では唯一、JBL製オーディオシステムとセンターディスプレイを追加しており、機能性とレトロ感をうまく両立させているようですね。
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■ 「ホットロッド的」発想のランドクルーザー
開発責任者であるトヨタ・モータースポーツ・ガレージのマーティ・シュワルター氏は次のようにコメントし、「ランドクルーザーに求められる要素」をこの一台に盛り込んだことを強調。
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「ターボ・トレイル・クルーザーは、トヨタの最新パフォーマンステクノロジーを、最も象徴的なクラシックモデルに融合させた結果です。
これはトヨタ流のホットロッドアプローチであり、“パワー、信頼性、走り”のすべてをオリジナルのランドクルーザーらしさと共に表現しました。」
この車両はSEMAショー向けのワンオフ車両となりますが、市場には「トヨタにランクルをレストモッドして欲しい」という要望を持つ向きも少なくはないものと思われ、今後「ランクルのレストモッド」はトヨタとしてもひとつのビジネスとなるのかもしれません。
【まとめ】
クラシックSUVの魅力をそのままに、現代のテクノロジーで再構築した「ターボ・トレイル・クルーザー」。
ランドクルーザーの歴史を知るファンにとっては、まさに夢のような一台であり、SEMAショーでの実車公開が待たれるところでもありますね。
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