
Image:Pininfarina
| 過度の変更や「現代化」を行わず、あくまでもオリジナルに忠実に |
ピニンファリーナが手掛ける、ホンダNSXのレストモッド計画が進行中
イタリアの名門カロッツェリア、ピニンファリーナ(Pininfarina)がホンダNSXのレストモッド(再構築)プロジェクトを進めていることが判明し、今回このプロジェクトが「ホンダと長年のパートナーシップを築いてきたJASモータースポーツとの共同開発によるもの」であることも明らかに。※両社は1998年以来、ホンダのレーシングプロジェクトで協力関係を維持している
今回のモデルは、初代NSX(NA1/NA2)をベースとし、カーボンファイバー製ボディによって再構築されたもので、ホンダのエンジニアリングとイタリアンデザインの融合によって、新たな命が吹き込まれる存在として大きな注目を集めています。
なお、NSXのレストモッドはイタルデザインからも登場することがわかっていて、おそらくは偶然とは思われるものの、ほぼ同時期に2台の「NSXレストモッド」が登場することとなりそうです。
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オリジナルのDNAを尊重しつつ、現代的に再解釈されたデザイン
ティーザー画像によると、ピニンファリーナ版NSXはオリジナルの美しいプロポーションを維持しながら、随所に繊細なリデザインが施されていることがわかり、フロントではポップアップ式ヘッドライトを継承しつつ(動作方法は不明)、新たにLEDデイタイムランニングライト(DRL)を内蔵したフロントバンパーを採用。
サイドベントも形状が見直され、より流麗なラインを描くようになっているようですね。
リアはよりクラシカルに。JASロゴ入りテールランプを採用
リアエンドには、レトロな雰囲気を漂わせる新デザインのテールランプが装備され、中央には「JAS」のロゴが組み込まれています。
リアはイタルデザイン版とは大きく異なリ、参考までにこちらはイタルデザイン版のリアセクション。
また、ピニンファリーナ版のリアスポイラーはフェンダーと一体化したように滑らかに処理されており、オリジナルのNSXの造形美を尊重しつつ、より完成度の高い一体感を実現していることも確認可能。
エンジンはNSX由来のV6をチューニング。詳細は2026年に公開予定
現時点でピニンファリーナは技術的な仕様を明らかにしていませんが、搭載されるのはもともとのNSXに積まれるV6エンジンを改良したユニットになることが確定しています。
チューニング内容や出力は未公表ながら、JASモータースポーツのレース開発ノウハウを考えると、高回転型・自然吸気のキャラクターを維持した“純度の高いV6”となる可能性が高く、こちらはスタイリング以上に興味が集中するところかもしれません(スタイリングよりも、パフォーマンスに焦点を当てたレストモッドになりそうだ)。
正式発表は2026年上半期を予定しており、そこで改めて詳細なスペックと内外装の全貌が明らかにされる見込みです。
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ピニンファリーナ×ホンダ=再びの夢の共演?
今回のプロジェクトは、フェラーリやアルファロメオなどイタリア車を中心にデザインしてきたピニンファリーナが、日本の名車であるホンダNSXを“イタリアの視点”で再解釈したという点で非常に興味深い試みです。
NSXは、1990年に登場して以来、“日本のスーパーカー”として世界のスーパーカー文化に影響を与えた存在でもあり、その革新性は当時フェラーリの開発陣にすら刺激を与えたといわれていて、今回のピニンファリーナ版NSXは、まさにその日伊融合の象徴といえる存在となるのかも。
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まとめ:クラシックとモダンの融合が生む“新たなNSX像”
ピニンファリーナとJASモータースポーツのコラボによるNSXレストモッドは、単なる懐古的リメイクではなく、過去の名作を現代の技術と感性で再構築する挑戦です。
NSXというアイコンに対し、イタリアの美学と最先端マテリアルが加わることでかつてないほどエモーショナルな存在になる可能性を秘めており、2026年の正式デビューに向けて世界中のファンの期待が高まっており、ぼくとしても速報が待ち切れないというのが正直な心情です。
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