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マクラーレン「2028年まで毎年新型車を発表する」。初のSUVが2028年に登場へ、750Sハードコア版、新型スポーツクーペの計画も

マクラーレン

| マクラーレンは新体制へと移行、一気に計画を拡大 |

ついに現実味を帯びた「マクラーレンSUV計画」

さて、マクラーレンは昨年末に親会社そして経営体制が刷新されていますが、その体制のもとでは様々な計画が進行しており、今回は「ついに長年噂されてきたSUVプロジェクトが現実のものとなる」という報道。

英オートモーティブニュースによるとマクラーレンは2028年に初のSUVを投入する計画を持っており、開発コードは「P47」、搭載されるのはV8ハイブリッドパワートレインとされています。

この情報は11月11日に英国ビスタにある「マクラーレン・クリエイション・センター」で開催された世界ディーラーミーティングで明らかになったものだといい、関係者によると、マクラーレン幹部は会場でP47のクレイモデル(原寸デザイン模型)を公開した、とも報じられています。

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ポルシェ・カイエン・ターボGT級のサイズ感と存在感

関係者の証言によれば、P47は5シーターのスポーツSUVで、ポルシェ・カイエン・ターボGTに近いプロポーションを持ちながらも「やや大きめ」。※つまり、かなり大きなクルマである

展示されたモデルは24インチホイールを装着しており、「ギリシャ彫刻のように筋肉質で、スーパーSUV市場でも埋もれない存在感がある」と表現されており、これはつまり、ランボルギーニ・ウルスやアストンマーティンDBX707といったハイパフォーマンスSUVの領域にマクラーレンが本格参入することを意味します。

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「2シーターではないマクラーレン」がいよいよ現実に

マクラーレンの新CEO、ニック・コリンズ氏は2024年9月のインタビューで「2シーター以上の新型車を開発中」と述べていましたが、今回のSUVがその“伏線回収”的存在なのかもしれません。

マクラーレンはこれまで、ブランド哲学として軽量化とドライバーズカー志向を最優先してきたものの、近年は収益構造の改善と市場拡大が大きな課題となっていて、SUVという新たなカテゴリーはその両方を満たす可能性を持つとして大きな期待が寄せられており、ポルシェやランボルギーニ同様、SUVが「救世主」となる可能性も考えられます。

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毎年新型車を発表、2030年までの大胆なロードマップ

同報道によると、(驚くべきことに)マクラーレンは2030年までの新製品ロードマップを提示しており、「2028年まで毎年新型車を発表する計画」があるのだそう。

その中でも注目すべきは、2027年に登場予定のV6ハイブリッドクーペで、その出力は約800馬力に達し、軽量構造を活かした“次世代アルトゥーラ”と噂されています。

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加えて、同年には現行750Sの最終限定モデル(ルーフスクープ+大型リアウイング仕様)も計画されており、ここからのマクラレーンは話題に事欠くことがないかもしれませんね。

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エレクトリックスーパーカーはまだ先、当面はハイブリッド主軸へ

一方で、マクラーレンが以前から開発を公言してきた完全電動スーパーカーについては「今回の会合では一切触れられなかった」とのこと。

コリンズCEOも「EVは開発中だが、現時点では優先度が高くない」としており、当面はハイブリッド技術を磨く過渡期フェーズにあるようです。

つまり、P47は「ピュアエレクトリック」SUVではなくハイブリッドであると考えられますが、マクラーレンが“電動化時代”においてどう戦うかを示す象徴的なモデルになるのかもしれません。

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まとめ:「SUVでもマクラーレンらしさ」をどう表現するか

マクラーレンは創業以来、“究極のドライバーズカー”というブランドアイデンティティを守り続けてきましたが、それをSUVという形式でどう再定義するのか――。

もしこのP47が、軽量カーボンモノコック構造や独自のハンドリング哲学を引き継ぐものであれば、「SUVでもピュアスポーツであることを証明する」マクラーレン史上最大の挑戦になるはずで、非ハイブリッドモデルとして登場するのであれば独自のポジションを構築できる可能性も。

一方「ハイブリッド」で登場したとしてもマクラーレンのエンジニアリング技術を端的に示す存在となるのは間違いなく、「遅れてきた主役」となるのかもしれませんね。

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参照:Automotive News

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