
Image:McLaren
| その仕上がりはまさに「アートカー」、よくこんなクルマを作ったな |
マクラーレンがラスベガスをテーマにしたワンオフの750Sスパイダー、「プロジェクト・ビバ」を製作。
もちろん製作したのは同社のパーソナリゼーション部門、MSO(マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ)で、大胆な白黒ペイントの中にラスベガスの名所やギャンブルモチーフを手描きで表現しており、その仕上がりは究極の「アートカー」。
F1ラスベガスGP開催前にWynnホテルで特別展示されることについてもアナウンスされています。
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これまでのマクラーレンとは全く異なる、異色のラスベガス仕様マクラーレン登場
ラスベガスといえば、砂漠に突如現れる“極彩色のエンターテインメント都市”。
夜になれば街中が派手なネオンで光り輝き、世界でも類を見ないエネルギーを放ち続ける――そんなイメージがあり、よってこれまでの多くの(様々な自動車メーカーによる)ラスベガスをモチーフにした特別仕様車は「極彩色」をまとっています。
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ところがマクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)によるラスベガスモチーフの“ワンオフ(One-of-One)”モデル、750Sスパイダー「プロジェクト・ビバ」はそれらとは全く異なる仕上がりを持っており、そこにあるのは、白と黒だけで構成されたフィルムノワールのような世界観。
さらには徹底したモノトーン表現の中に「マクラーレンらしい」オレンジも見え隠れし、見れば見るほどマクラーレンらしい職人技が光る仕上げを持っています。
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モノトーンの中に潜む、ラスベガスのエネルギー
一見すると「単なる白黒」に見えるペイントではあるものの、これはただのモノトーンではないと説明されており、ブラック部分にはシアン、マゼンタ、グリーンの3種類のメタルフレークが混ぜられ、光の角度によって鮮やかに煌めき、これはもちろんラスベガスの夜景を連想させるもの。
さらにはMSOがこの車両を「Sketch in Motion(動くスケッチ)」と呼ぶように、車両体全体に手描きのモチーフが散りばめられています。
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■ボディに描かれた“ラスベガスの物語”
ボディ上には以下のような「ラスベガス」要素が散りばめられ・・・。
- 有名な「Welcome to Las Vegas」看板をMSO仕様でアレンジ
- 観覧車、パリス・ラスベガスなど街のスカイライン
- ルクソールホテル(ピラミッド)などの代表的ランドマーク
- トリプル7、カード、スートなどのギャンブルモチーフ
- ルーレットホイールとサイコロ(1905=ラスベガス創設、1965=マクラーレン創立)
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さらにマクラーレン的要素としては以下のような特別仕様も確認可能。
- ブルース・マクラーレンのヘルメット
- 特別仕様の“Speedy Kiwi”
- ランド・ノリス、オスカー・ピアストリのサイン
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なお、スピーディー・キーウィや「McLaren」のロゴなどは「手書き風」、そして一部ではラスベガスのホテル風へとアレンジされるといったこだわりよう。
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機能面はノーマルの750Sスパイダーのまま
外観こそ完全ワンオフではあるものの、パワートレインや性能は標準の750Sスパイダーと同一だそうですが、そもそも750S自体がマクラーレン史上屈指のハンドリングと軽さを持つだけに、ルックス以外は手を加える必要がない、ということなのかもしれません。
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F1ラスベガスGPに合わせて“タイミングよく”公開
このワンオフの750Sが公開された時期も興味深く、まさにF1ウィークに合わせた“ラスベガス限定”というタイミング。
- 展示期間:11月13日〜20日
- 場所:Wynn(ウィン)ホテル内・McLaren Experience Center
- F1ラスベガスGP:11月20〜22日開催
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車両の今後についてマクラーレンは明言しておらず、以下については一切不明です。
- 既に顧客がいるのか
- MSOのコレクションに加わるのか
- これから販売されるのか
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まとめ:ラスベガスを白黒で表現した、MSOの“逆張り美学”
ラスベガスをテーマにしながらも、あえて白と黒の世界に落とし込む――これはMSOの強烈な個性が光るコンセプトであり、見れば見るほど隠れたディテールが現れる、まさに“逆説のスーパーカー”。
華やかなテーマを敢えて抑制しつつ、手描きのアートで街の熱量を表現するアプローチは非常にユニークであり、F1開催地でのお披露目というストーリーもマクラーレンらしい演出だといえそうです。
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