| マクラーレンMSOの手掛けるモデルにしてはやや地味に思えるが |
「GT」の性質を考慮するとこれくらいがちょうどいいのかも
さて、マクラーレンが英国市場限定にて、とんでもなく生産台数が少ない限定モデル「マクラーレンGT by MSO」を発表。
これは4色のボディカラーを持つGTが2台づつ、合計8台が生産されるもので、この「4色」はいずれもマクラーレンの過去のハイパーカーに関連しています。
たとえばセルリアンブルーはマクラーレンP1に採用された外板色であり、XPグリーンはマクラーレンF1のプロトタイプにペイントされていたボディカラー、そしてサリガン・クォーツはスピードテールのプロトタイプ「XP2」がまとっていた色味。
なお、サイバー・イエローのみが新色となりますが、既存のボルケーノ・イエロー(P1での人気色)をベースに現代的にアレンジしたカラーだと紹介されています。
マクラーレンGT by MSOはこんなクルマ
そこでこのマクラーレンGT by MSOを見てみたいと思いますが、この”MSO”はマクラーレン・スペシャル・オペレーションズを意味しており、フェラーリのテーラメイド、ランボルギーニでのアドペルソナムと同様に車両のパーソナリゼーションを行う部署。
ただし他社に比較するとかなり早い段階から立ち上げられており、ある意味では現代の「新車カスタムの多様化」への流れを作ったのがこのMSOであるとも考えられます。
こちらはセルリアンブルー(P1専用色と言われるものの、このカラーのP1は見たことがない)。
英国車らしいXPグリーン。
サリガン・クォーツ。
いずれのモデルにもグロスブラックのドアミラー、アッパーウィンドウトリム、MSOブラックパック(エキゾーストパイプ等がブラックへ)を採用し、ルーフとホイールにもブラックフィニッシュが用いられています。※ブレーキキャリパーはボディと同色にペイントされているようだ
マクラーレンGT by MSOのインテリアはこうなっている
マクラーレンGT by MSOのインテリアを見てみると、シートにはエクステリアと同色にてステッチと刺繍(ヘッドレストのMSOのロゴ)が施され、アームレストと専用キーホルダーにユニオンジャックがエンボス加工にて再現されています。
まずこちらはサイバー・イエローのインテリア。
セルリアンブルーのインテリア。
XPグリーンのインテリアにはブラウンが用いられています。
サリガン・クォーツのインテリアもブラウンとブラックとのコンビネーション。
マクラーレンは展開当初こそスパルタンなスーパースポーツに集中していたものの、その後570GTを導入した際に「サーキット主体ではなくツーリング向けのクルマに対する需要が多いことがわかった」と述べており、そこで登場したのがこの「GT」。
足回りがいくぶん柔らかく(アダプティブサスペンション装備)、ステアリングレシオがややスローで、そして何よりもリアにゴルフバッグが2個も載るという実用的なクルマです。
一方で出力620馬力を誇る4リッターV8ツインターボエンジンを搭載するなどマクラーレンの名にふさわしいパワーユニットを備え、7速デュアルクラッチ・トランスミッションを介して後輪を駆動し、1-100km/hまでの加速をわずか3.2秒でこなすというマルチなスーパーカーでもありますね。
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