
| 計画通りコンセプトCの市販化は「継続」。TTの精神を継ぐ“真のスポーツカー復活”へ |
この記事の要約
- CEOが明言: ゲルノート・デルナーCEOが「2年以内の市場投入」を公式に認める
- 脱・液晶至上主義: 近年の批判を受け、物理スイッチや高品質な素材を重視した内装へ回帰
- ポルシェとの絆: ポルシェ718次期型(EV)の7未来にかかわらず、共同にて開発されていた「PPE Sport」プラットフォームを採用
- デザインの核心: 市販モデルはコンセプトの87%を継承。ルーフは「タルガ」のみの展開
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今後はこれがアウディの「顔」。コンセプトCの「ちょびヒゲ」垂直グリルが全モデルに波及、共通アイデンティティとして機能することに
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噂を払拭。アウディ製スポーツカーは死なず
「(ポルシェが718EVの計画を破棄したことで)アウディのスポーツカー計画は中止された」――そんな悲観的な噂を、アウディのゲルノート・デルナーCEOが真っ向から否定したという朗報。
昨年に発表され、その流麗なデザインで世界を驚かせた「Concept C」。
多くのファンがTTの生産終了を惜しむ中、この次世代スポーツカーが、2026年〜2027年までに assembly line(組立ライン)に乗ることが正式に決定したと報じられ、これは単なるEVの車種追加ではなく、アウディというブランドの「アイデンティティを取り戻す」ための極めて重要なプロジェクトだと目されています。
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新生アウディを象徴するスペックとデザイン
Concept Cはこれまでのショーカーとは全く異なり、というのも「そのデザインだけでアウディという会社のイメージをひっくり返した」TTの再来をなぞらえようとする存在で、現在のアウディに持たれている「高品質ではあるが、無機質でも面白みに欠ける」「速く快適で、A地点からB地点に移動するには最適なクルマではあるものの運転していて面白くない」という印象を再び覆そうとする存在だから。
実際のところ、プロジェクト名も「TTモーメント2.0」と銘打たれており、随分前から画策されてきたことも明かされています。
そして新しく就任したチーフ・クリエイティブ・オフィサーのマッシモ・フラシェラ氏によれば、「デザインの約87%はすでに最終決定している」とのことなので、開発がかなりの段階まで進んでいる、ということも推測できます。
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Audi Concept C(市販予定モデル)暫定スペック
| 項目 | 詳細 |
| プラットフォーム | PPE Sport(ポルシェとの共同開発) |
| 駆動方式 | 後輪駆動(シングルモーター) / 4WD(デュアルモーター) |
| 車両重量 | 約1,690kg(コンセプト時) |
| ルーフ形状 | 電動折りたたみ式タルガトップ(クーペ設定なし) |
| 発売時期 | 2026年〜2027年頃 |
「品質のアウディ」への回帰
さらにアウディは、近年の市販車に対して、「画面ばかりで使いにくい」「内装の質感が落ちた」という厳しい声があったことを認めており、Concept Cではその反省を活かして以下の変更が行われるもよう。
- 物理コントロールの復活: タッチパネルに依存しすぎず、直感的な操作性を重視
- 格納式ディスプレイ: 運転中は視界を遮らない、2010年代のような洗練されたインフォテインメントシステム
- 高級素材の再定義: 「過去最高レベルの品質」を目指したキャビン設計
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市場での位置付け:TTの再来となるか?
アウディはこの車を「TTの直接的な後継車」とは呼んでおらず、しかし上述の通り、1998年に初代TTが自動車デザインに革命を起こしたのと同じような「衝撃」を市場に与えることを目標としています。
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なお、特筆すべきは、ポルシェとの協力関係で、このコンセプトCは次世代の電動ポルシェ718(ケイマン・ボクスター)とプラットフォームを共有することを前提に開発が進められており、しかしポルシェは現在の苦境、そして苦境の原因であるEVの不振を考慮して次世代718をEVではなく「ガソリンエンジン搭載車(ハイブリッド、あるいはPHEV)」として発売する方向へとシフトした、というのが直近の流れ。
つまりポルシェは「BEV版718から手を引く」ということになりますが、この影響によってアウディは(電動版718と車体を共有する)コンセプトC市販モデルの開発継続が困難となり、コンセプトCがお蔵入りするのではないかと見られていたわけですね。
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しかしながら今回CEOによる力強い発言があり、アウディはこのプラットフォーム(PPE Sport)の開発を継続しコンセプトCを発売にまで漕ぎ着けることになりそうです(あるいはポルシェも最後まで開発を行い、しかしその結果をアウディに託すのかもしれない)。
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そしてこの「ポルシェとの共同開発」という成果によって、コンセプトC市販モデルはEVでありながら「ミッドシップ・スポーツ」のような軽快なハンドリングを実現する可能性が非常に高く、バッテリーをシート後方に配置する「e-core」レイアウトにより、着座位置を低く抑え、スポーツカーらしいドライビングポジションを提供することになる、と考えていいのかもしれません。
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結論:Concept Cはアウディ復活の「声明」
デルナーCEOは、このモデルの年間販売台数を「5桁台前半(1万〜数万台)」と予測していますが、これは爆発的なヒットを狙うボリュームモデルではなく、アウディの技術力とデザインセンスを示す「ブランドの顔」としての役割を重視しているため。
「アウディは再び、心躍る車を作るブランドへ戻る」
Concept Cの市販化は、迷走気味だった近年のブランド戦略に終止符を打ち、再び「技術による先進(Vorsprung durch Technik)」を証明するための第一歩となることが期待されています。
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参考:なぜ「タルガ」ボディだけなのか?
今回、コンセプトCの市販モデルに固定ルーフの「クーペ」が予定されていない理由は、オープンエアの開放感とクーペの剛性・美しさを両立できる「タルガトップ」こそが、次世代のニッチなスポーツカー市場において最も個性を発揮できると判断されたたから。
また、このボディ形状の採用は、ポルシェとの差別化戦略の一環とも考えられていますが(ポルシェはクーペとオープンを計画していた)、この差別化という要素につき、ポルシェが次世代718を「ガソリン車」として登場させたとしても機能することになりそうです。
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参照:GoAuto, Motor1



















