| 今まで見たカスタムカーの中でも1、2を争う出来栄え |
アメリカのチューニングカンパニー、スピードコア(Speedkore)がSEMAショーに向けた新作を公開。
アメリカンマッスルが得意な会社でもあり、今回もその例にもれずダッジ・チャージャー(しかも1970年製)をベースに選んでいます。
このダッジ・チャージャーのカスタムについては2種類あり、それぞれ「タントラム(Tantrum)」「エボリューション(Evolution)」と命名されていますが、タントラムの出力はなんと1650馬力、エボリューションでも966馬力。
今回画像が公開されているのは「エボリューション」ですが、カーボンファイバー製のボディパーツ、レトロフューチャーなインテリアなど見どころがたくさんあり、ここでその詳細を見てみましょう。
とにかくボディはカーボンだらけ
ボディは「全身カーボンファイバー」で、それはボディパネルだけではなくバンパー、ドアハンドルにまで及びます。
ちなみにカーボンファイバーは自家製で、その使用量は「タントラム」よりも「エボリューション」のほうが多いみたいですね。
単に当時のデザインを再現するのではなく、マフラーエンドはバンパー内にインテグレーテッド。
金属パーツはほぼすべてダーク仕上げとなっており、中にはビレットパーツも。
ヘッドライトの中身は最新に。
ドアハンドルもビレットパーツでカーボンをサンドイッチ。
なお、ここまでカーボンファイバーを使用したのは「車体重量を1450キロまで落としたかったから」。
おそらくもとのチャレンジャーはそこまで重くないと思いますが、新しいエンジンと補機類の使用、そしてそのパワーを受け止めるためにスチール製のロールケージを組むとその分重量が重くなり、どうしても軽量化が必要だった、とのこと。
ダッジ・チャレンジャー”タントラム”のエンジンはマーキュリーレーシング製の9リッターツインターボですが、この”エボリューション”のほうはダッジ・チャレンジャーSRTデーモンに搭載される6.2リッターV8スーパーチャージド。
エンジンルームにもカーボンファイバー製の美しい装飾パネルが与えられ、スーパーチャージャーのカバーなどもビレットパーツ同じ「ブロンズ・ニッケル」にペイントされています。
ダッジ・チャージャー「エボリューション」のインテリアも抜かりはない
こちらは「エボリューション」のインテリア。
ブラウンを基調としていますが、カーペットやセンターコンソールなどはすべてデザインし直されています。
ナイフの柄(つか)のようなシフトレバーがナイス。
センターコンソールのスイッチはランボルギーニ・ウラカンからの流用のようですね。
メーターも完全にオリジナル。
それにしても驚くべきセンスと加工技術です。
リアトランク内はこんな感じ。
軽量化を重視しながらも、どんな細部にまで手を抜かないところにも脱帽。
リアに人が乗ることはできないものの、それでも美しくデザインがなされていますね。
ペダルやエアコン吹き出し口にはステッチと同じ「オレンジ」が採用。
ちなみに、ぼくがこれまで見た中で「もっとも完成度の高い」チューニングカーはフォード・マスタング”ヴィシャス”ですが、このダッジ・チャレンジャー”エヴォリューション”はそれと同等か、それ以上だと思わせる出来栄えを持っており、世の中にはとんでもない腕を持ったチューナーがいるものだ、と改めて感心させられます。
スピードコアはほかにもこんなクルマを作っている
なお、スピードコアはこれまでにも何台か素晴らしいカスタムカーを披露。
最近だとづるカーボンボディを持つダッジ・チャレンジャーSRTデーモンを公開しています。
そしてアイアンマン役で知られる、ロバート・ダウニーJr.と共同でカスタムカーを製作したことも。
そしてロバート・ダウニーJr.がキャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンスのためにスピードコアに発注したクルマがこちら。
VIA:Speedkore