もしかするとチャージャーはマスタングを抜いてスポーツカーNo.1になるかも
Detroit Free Pressによると、ダッジ・チャレンジャーは2019年最初の3ヶ月(第1四半期)において、シボレー・カマロを抑えた、とのこと。
なお、シボレー・カマロは2015年にモデルチェンジを行っているものの(しかも2019年にフェイスリフトを受けている)、ダッジ・チャレンジャーは「11年間モデルチェンジしていない」というところが驚きで、販売においてモデルの新旧はあまり関係がないようですね。
やはりイメージリーダーは必要だ
数字を見るとダッジ・チャレンジャーは13,431台、シボレー・カマロは12,083台、そしてスポーツカーセグメントのトップはフォード・マスタングで16,917台。
参考までに2018年通年だとマスタングは75,842台、チャレンジャーは66,716台、カマロは50,963台。
カマロについては2014年以降ずっと販売が落ちていることでも知られ(2019年のフェイスリフト後はちょっと持ち直している)、マスタングも2015年以降は販売が減少中。
一方でチャレンジャーはほぼ年間65,000台ペースをキープしており、非常に「安定」。
11年選手のダッジ・チャレンジャーがここまで健闘している理由はまったく不明ですが、大きな理由はやはり「SRTデーモン」の存在だと思われます。
デーモン自体は限定車であり完売済みなので今年の販売には入らないものの、デーモンのイメージが大きくチャレンジャーの販売を押し上げたと以前に報じられており、そのイメージを受け継いだ新グレード「レッドアイ」も販売に貢献しているようですね(販売台数は少なくとも、自動車メーカーにスーパースポーツの存在は欠かせない)。
そのほかの理由としては、チャレンジャーのボディカラーの選択肢がほかライバルに比べて多いこともあるとも報じられていますが、これも意外と重要なのかもしれません。
ちなみにBMWは昨年から(日本市場において)売れ筋のグレードとボディカラー以外を切り捨てていますが、そのため新型3シリーズのボディカラーはわずか「3色(M Sportでは5色)」。
無駄なコストを削るという方針も理解できるものの、選択肢が少ないとほかライバルに販売が流れることになり、よってBMWは、かつての日本市場におけるアメ車のように「ジリ貧」になるのでは、と考えたりします。
選択肢を狭くするということは販売効率化にもつながるものの、別の角度から見ると「可能性を閉ざしている」ということになり、そしてそれは必ず自分の身に跳ね返ってくることになるのだろう、と考えているわけですね。
それはともかくとしてダッジ・チャレンジャーですが、まさに異例と言えるほどの快進撃を続けており、このままだとマスタングを抜いて「スポーツカーセグメントNo.1」になる日も近いのかもしれません。
そのほか、チャレンジャーの有利な点は「(カマロやマスタングにはない)4WDがある」ということですが、これもやはり”選択肢の多さ”ということになりますね。
そういったこともあり、ぼくは「何事であっても選択肢は多いほうがいい」と考えていて、自分が供給側になったとしても選択肢を絞る=可能性を閉ざすことだけはしたくない、とも思います。