| シボレー・カマロは販売下降中。マスタング、チャレンジャーに抜かれる |
シボレーが減少するカマロの販売に歯止めをかけるべく、廉価版を投入すると公表。
なおカマロは2010年〜2014年の間、アメリカにおけるスポーツカーの販売No.1であったそうですが、その後マスタングに首位を奪われることに。
この「首位陥落」の背景には「モデルチェンジ」があるとされており、カマロが首位だった2010〜2014年はちょうどレトロなデザインを現代に蘇らせた「ネオクラシック」なモデル(5代目)であった時期。
2015年にちょっとアグレッシブな現行デザインを採用したモデル(上の画像)へとスイッチしていますが、これがどうも評判が良くなかった、とされています。
原因はそれだけではない?
ただ、ぼくが思うに原因はそれだけではなく、5代目カマロ最大の特徴は「トランスフォーマー(2007年)」に出てきたバンブルビーのクルマ形態として採用されたこと。※当時はコンセプトモデルであり、このデザインのカマロは2009年にようやく登場
もちろんGMがパラマウントにたんまりお金を払った結果だと思われますが、その露出は高く、映画公開から市場の飢餓状態が最大となった状態でこのカマロが市販されたため、一気にブレイクしたのだろう、と考えているのですね。
それはともかくとして2015にカマロはマスタングに抜かれることになり、これはマスタングの性能やデザインの向上に加え、カマロが「飽きられた」こともあるだろう、と考えています(トランスフォーマーが下火になったということもある)。
その後カマロはダッジ・チャレンジャーにも販売台数で抜かれることになりますが、ダッジ・チャレンジャーが伸びた理由は「ワイルド・スピード」での露出が大きく影響しているのかも。
なお、現在カマロは2018年において、前年同期比で28%販売を落としており、これはスポーツカーカテゴリにおける下落率の「3倍」も悪い数字だそう。
シボレーはこの結果に憤懣やるかたなく、「マスタングやチャレンジャーは我々のランチを横取りしている。これからは彼らにランチを与えることはない」と語っており、とりあえずは「低価格路線」で対抗し、エントリーモデルの価格を285万円程度に抑えるようですね。
アメリカ市場は販売価格にかなり敏感だとされており、これで大きく販売が変わる可能性もあるものの、カマロはマスタングやチャレンジャーに比べると「マッスル」イメージが薄く、そこの強化も有効ではないかと考えることも(もっとスパルタンなイメージがあってもいい)。
「カマロ(CAMARO)」は友達という意味ですが、これは親しみやすいクルマでありたいという願いを込めたネーミングだとされており、その親しみやすいイメージが「アダ」になったのでは、と考えているのですね。