| 今回のランキングは総じてボクのイメージに近いが、唯一「ミニ」のポジションが高いのが意外である |
フェラーリ、ランボルギーニなどの少量販売ブランドはランキング「対象外」
さて、アメリカでは非常に大きな影響力を持つとされるコンシューマーレポートが「自動車ブランドの信頼性調査結果」を発表。
まずはその傾向から述べてみると、「アメリカの自動車ブランドの信頼性が低い」のはいつもどおりだとして、意外なのは「可動部品、構成部品が少ないため、より信頼性が高い」とされる電気自動車を製造するブランドの評価も高くないこと。
なお、アメリカの自動車ブランドの平均は100点中39点、欧州自動車ブランドでは100点中46点、アジアの自動車ブランドだと100点中63点という結果となっており、やはりアジアの自動車ブランド(といっても主にトヨタ)の信頼性が高いことがあらためて浮き彫りとなっています。
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2023年版「信頼性ランキング」はこうなっている
そこでまず、以下は自動車ブランドの信頼性ランキング(数字は100点満点中の獲得ポイント)。
ただし販売台数が少ないフェラーリやランボルギーニ、マクラーレン、さらにアルファロメオ、フィアット、ジャガー、ランドローバー、ルシード、マセラティ、三菱、ポールスターなどはデータ不足にて信頼度を計測することが不能であったことには留意する必要があります。
自動車ブランド 信頼性ランキング
- レクサス・・・79
- トヨタ・・・76
- ミニ・・・71
- アキュラ・・・70
- ホンダ・・・70
- スバル・・・69
- マツダ・・・67
- ポルシェ・・・66
- BMW・・・64
- キア・・・61
- ヒョンデ・・・56
- ビュイック・・・55
- インフィニティ・・・53
- テスラ・・・48
- ラム・・・46
- キャデラック・・・45
- 日産・・・45
- ジェネシス・・・44
- アウディ・・・43
- シボレー・・・43
- ダッジ・・・42
- フォード・・・40
- リンカーン・・・38
- GMC・・・36
- ボルボ・・・28
- ジープ・・・26
- フォルクスワーゲン・・・26
- リビアン・・・24
- メルセデス・ベンツ・・・23
- クライスラー・・・18
これを見るとアメリカの自動車ブランドの評価が低く、とくに「米国でもっとも多くのリコールを出している」フォードは40点にとどまっており、子会社のリンカーンは38。
クライスラーに至ってはブッチギリの「18」という点数しか獲得できず、いつもどおりの結果ではあるものの、「アメリカ人はアメリカ車を高く評価していない」ことが明らかに。
ちなみにアメリカンブランドでもっとも評価が高いのは12位のビュイックで、2番めは14位のテスラという順位となっており、「テスラのクルマには問題が多い」というのは一部の人が騒いでいるだけであろうこともわかりますね(テスラを格下に見ているアメリカの既存自動車メーカーのほうがよほど評価が低い)。
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「EV」の信頼性は高くない
なお、今回の調査ではパワートレーン別の集計もなされていて、「EVの信頼性は内燃機関(ガソリンとディーゼルエンジン)搭載車よりも79%低い(多くの問題を抱えている)」「PHEVの信頼性は内燃機関搭載車よりも146%低い」こと、逆に「ハイブリッドの信頼性は内燃機関搭載車よりも26%高い」ことも明らかに。
参考までに、電気自動車全体の信頼性スコアは平均して44ですが、エレクトリックSUVでは43に下がり、エレクトリックトラックだと一気に下がって「30(リビアンR1T、GMCハマーEV、フォードF-150ライトニングの評判が芳しくないものと思われる)」。
EVにて指摘される問題は「駆動システム(エレクトリックモーター)」「充電システム」「バッテリー」が多く、そしてスコアが低かったのはフォードF-150ライトニング、ヒョンデ・アイオニック5、トヨタbZ4X。
ただ、EVについては構成されるパーツが少ないこと、根本的に内燃機関搭載車とは構造が異なることから「問題が発生する領域」が12しかなく、一方で内燃機関だと20の領域において問題が報告されており、今後EVが進歩するにつれ、飛躍的にEVのスコアが改善することになるのかもしれません。
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