| 幌の開閉は世界最速、ポルシェ718ボクスターの半分で完了する |
アストンマーティンが、ジュネーブ・モーターショーにてワールドプレミアを行う予定の「ヴァンテージ・ロードスター」を公開。
これは文字通り「ヴァンテージのオープン版」で、アストンマーティンの伝統に従いソフトトップを持つ美しいオープンモデルです。
そしてアストンマーティンいわく、このソフトトップの開閉は「世界最速」。
停車時もしくは時速50キロ以下の速度にて走行している際に開閉を行うことが可能ですが、その開閉速度は6.7秒であり、これはなんとポルシェ718ボクスターの12秒に比較して半分程度の所要時間。
アストンマーティン・ヴァンテージ・ロードスターはこんなクルマ
なお、オープンモデルはクーペに比較すると「オープン化に伴う補強」「複雑な開閉機構」といった理由から車体重量が重くなってしまうのが常。
ただしアストンマーティンは重量増加を徹底的に抑える手法を採用し、結果的にヴァンテージ・ロードスターの車体重量は「クーペ比較+60kg」に収まっています。
こちらはクローズ状態。
相当にトップはコンパクトで、これを見るに「車体重量が増加したとは言えど」トップを開け放ったときの重心はぐっと低くなっているように思えます。
もちろんオープン化によって前後の重量配分も変わっているので、リサスペンションやESPなどの設定は「ロードスター専用」に。
搭載されるエンジンはクーペと同じ(メルセデスAMGから供給を受けた)4リッターV8ツインターボ、出力は510馬力。
トランスミッションは8速オートマティック(ZF製)もしくは7速マニュアル、0-100km/h加速は重量増加もあってクーペ比+0.2秒の3.7秒(ATの場合)、最高速度は306km/h。
ちなみに「ヴァンテージ」70周年を記念し、当時のヴァンテージに採用されていた「ベーン・グリル」がオプションにて選択可能。
走りに関する機能としてはアダプティブダンピング、ダイナミックスタビリティコントロール、ダイナミックトルクベクタリング(電制デフ)などクーペ同様の装備が挙げられ、アストンマーティンいわく「多くのオープンモデルはクーペに比較して妥協が見られるが、ヴァンテージ・ロードスターに一切の妥協はなく、クーペ同等の正確で俊敏なハンドリング、直線でのパフォーマンスを持っている」とのこと。
なお、トランクフードのデザインは「スピードスター風」のコブを持たない、比較的平坦なデザインです。
アストンマーティンのデザインチームは日常性を損なわないよう、幌の開閉システムを備えながらも200リットルのトランク容量を確保し、フルサイズのゴルフバッグをひとつ収納するだけの余裕を持たせることに成功した模様。
アストンマーティン・ヴァンテージ・ロードスターのインテリアはこうなっている
こちらはヴァンテージ・ロードスターのインテリア。
基本的なデザインはクーペと共通です。
メインメーターはデジタル式。
ドライブモードは「スポーツ」「スポーツ+」「トラック」の3つで、クーペ同様に「ノーマル」や「コンフォート」はなく、デフォルトで「スポーツ」というところがイイですね。
ミニマムなロールバーにウインドデフレクター。
オフィシャルフォトでは「内装フルレザー」となっていて、これまでのアストンマーティン各車同様、幅広いオプションが用意されているものと思われます。
なお、ヴァンテージは「2シーター」「コンパクト」ということもあり、アストンマーティンのモデルラインアップ中ではもっともハンドリングにフォーカスしたモデル。
にもかかわらず高い日常性を持つことも特徴で、2018年にクーペが発売された直後にはすぐに「初年度完売」となっています。
このヴァンテージ・ロードスターの価格は126,950ポンド(約1820万円)に設定され、パフォーマンスに比較するとかなり競争力のある設定だと言え、こちらも相当な人気を博することになりそうですね。
VIA:AstonMartin