| ヘルメットなしには乗ることができない |
アストンマーティンがかねてより予告していた「V12スピードスター」を公開。
搭載されるエンジンが「V12」になるということは事前に明かされていて、てっきりDB11かDBSスーパーレッジェーラがベースになると考えていたものの、画像を見る限りでは意表を突いて(V8エンジンの搭載しかない)ヴァンテージの車体が使用されているようですね(アストンマーティンによれば、V12スピードスターはDBSスーパーレッジェーラとヴァンテージとのミックス)。
このV12スピードスターはもちろん、アストンマーティンのパーソナリゼーション部門「Q」によって製造されるものですが、開発には12ヶ月を要した、と発表されています。
「スピードスター」は一つの流行
なお、一昨年あたりからスピードスター市場は大きな盛り上がりを見せていて、たとえばポルシェは「911スピードスター」を、フェラーリは「モンツァSP1/SP2」を、そしてマクラーレンは「エルヴァ」を発表(ベントレーも”バカラル”を発表した)。
いずれも限定モデル扱いとなり、それぞれブランドのヘリテージを反映した仕様を持っています。
そして今回のV12スピードスターもアストンマーティンのルーツを色濃く反映したもので、1953年のDB3S、1959年のDBR1のイメージ、そして2013年のCC100スピードスターコンセプトとを融合させたもの。
こちらはまずDBS3。
DBR1。
CC100スピードスター・コンセプト(100周年記念のコンセプトカー)。
そして今回のV12スピードスター。
車体そのものはヴァンテージそしてDBSスーパーレッジェーラとのミックスだとされていますが、ボディパネルの多くには軽量化のためにカーボンファイバーが用いられ、エンジンには5.2リッターV12ツインターボが採用(700馬力にチューンされている)。
トランスミッションはZF製の8速が組み合わせられ、駆動輪はもちろん後輪のみ。
0-100km/h加速は3.5秒、最高速はリミッターにて300km/hに制限されています。
ホイールは21インチサイズのセンターロック、ブレーキディスクはカーボンセラミック。
シート後方のコブ(ハンプ)はクリア仕様となり、内側には2名分のヘルメットを収納。
特徴的なテールランプはヴァンテージからの流用ですが、中央部はウイングと一体化した独特の形状を持っています。
アストンマーティンV12スピードスターのインテリアはこうなっている
インテリアは非常にユニークで、2シーターながらも助手席と運転席は「区切られて」います。
内装はカーボンファイバー、アルミニウム、クローム、3Dプリントされたラバーが使用され、ダッシュボードには取外し可能なレザー製バッグが取り付けられています。
アームレストやバッグを固定するストラップはレザーとラバー、ファブリックが組み合わせられ、ドアオープナーもレッドのストラップ。
そして運転席と助手席との「仕切り」、ドア内張りにはF/A-18ホーネットのグラフィック。
これは「コンセプチュアルパッケージ」に含まれるもので、スカイフォールシルバーのボディカラー、サテンブラックのエキゾーストパイプ、ブラックレザー内装等がセットになったもの。
もちろんこのパッケージを選ばずに自分の好きなボディカラーや内装色も選択可能です。
なお、アストンマーティンV12スピードスターは88台の限定生産となり、その価格は95万ドルから。
つまり価格は1億円を超えるということになりますが、おそらくは「即完売」となりそうですね。
VIA:Carfection, AstonMartin