| 購入者はかつての「キャメルトロフィー」と同じような体験をできるらしい |
通常のラインアップでは「イエロー」が選べないだけに新鮮
さて、ランドローバーが「ディフェンダー・トロフィー・エディション」を発表。
残念ながら北米のみでの販売となり、限定台数は220台のみ。
もちろん、このカラーリングやネーミングは198年代~2000年代初頭にかけて開催されていたオフロードレース「キャメル・トロフィー」にちなんだものということは間違いなさそうではあるものの、「タバコの宣伝」が厳く制限されているためか”キャメル”の文字やロゴは一切ナシ。
このキャメル・トロフィーは世界一過酷な競技とも言われていますが、プロの参加は不可能、アマであっても1回しか参加できない(二回目の参加は認められず、生涯一回しか参加できない)、走行の他にもカヌーやクライミング技術などのアウトドアスキルも要求される、その割に優勝しても賞金や賞品が全く出ないという、まさに己との自然との戦い、そして名誉のためだけに競われる競技です。※出場できるのは1カ国1チームの狭き門
ランドローバーは自社で同様の協議をオーガナイズしたことも
1981年の第二回目から1988年までランドローバーが車両サポートを行い、1999年は未開催、2000年が最後の開催となっていますが、ランドローバーはキャメルトロフィー終了後、2003年~2008年まで「G4」なる、キャメルトロフィーとよく似た内容の大会を自社にて開催しています。※下の画像はキャメルトロフィーに使用されたディフェンダー
そして今回はキャメル・トロフィーを走ったディフェンダーを模した「ディフェンダー・トロフィー・エディション」が登場したということになり、過酷なレースを走り抜くことをイメージし、ベースとなる2022年モデルのディフェンダー110 P400 X-ダイナミックSに対してトウヒッチレシーバー、クリアサイトリアビュー、エアサスペンション、コールドクライメートパック エクスペディション・ルーフラック、フロントアンダーシールド、ラダー、ウインチ・インストール・キット、マッドフラップ、エアコンプレッサー、ラバーマットといったオプションやツールが与えられることに(オフロードパックとアドバンスドオフロードケイパビリティパックも装着可能)。
なお、このディフェンダー・トロフィー・エディションを購入した220名には、「ランドローバーU.S.トロフィー・コンペティション」という1日限りのオフロード・アドベンチャーに参加する権利が与えられ(ただし参加できるのは先着90名)、参加者たちは、オンロードやオフロードの課題に加え、体力作りやチームビルディングのためのエクササイズにも挑戦することになるといい、マンツーマンのコーチングを受けながら、ドライビングスキルとテクニックを磨いたのちに大会に臨むことになる、とのこと(トレーニング期間があるようだ)。
このランドローバーU.S.トロフィー・コンペティションの優勝チームは、2022年初頭にランドローバーの本拠地である英国のイーストナー城で開催されるランドローバー・トロフィー・コンペティションに招待されるとのことなので、けっこう「チャレンジし甲斐のあるレース」かもしれませんね。
ジャガー・ランドローバー北米の社長兼CEOであるジョー・エバハート氏は、「ディフェンダー・トロフィー・エディションは、究極のランドローバー愛好家のために作られたオフロード・アクセサリーや特別な機能の数々によって、冒険心を呼び起こします。ランドローバー・ブランドの豊かな伝統に敬意を表した特別な体験を共有するために、思い出に残る冒険大会を開催することを楽しみにしています」とコメント。
日本ではこのディフェンダー・トロフィー・エディションの発売、ランドローバー・トロフィー・コンペティションの開催を望むことはできなさそうですが、ランドローバーやジープなど、オフローダーを発売する自動車メーカーがこういった「ふだん体験できないような冒険」を提供してくれるのはいいことだ、と思います。