「4車種しかない」テスラが北米にて「アウディの台数を抜いて4番目に売れている」プレミアムカーメーカーへ。車種はわずか4つ、EVのみでこの快挙

｜　販売開始後10年程度で既存自動車メーカーに比肩しうるとは　｜

テスラは2020年に「全世界で50万台近くを販売した」とアナウンスしていますが、北米においてはアウディを抜いて「4番目に売れている自動車メーカー」へと成長した模様。

Automotive Newsによると各プレミアムカーメーカーの販売実績は下記の通ですが、これを見るに、「50万台のうち20万台が北米での販売」ということになりますが、「意外と少ないな」という印象です。

それは別としても、EVのみ、しかも4車種しか持たないテスラがアウディを抜き、さらにメルセデス・ベンツに迫ろうとしているのは驚きであり、この状況を見ると「テスラの株価が上がるのも理解できる」という感じですね。

テスラの販売効率は恐ろしく高い

なお、アウディはA1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、さらにはSUVとしてQ2、Q3、Q5、Q7、Q8を持ち、さらにはTTとR8、t-tron/e-tron スポーツバックというラインアップ。

さらにモデルによっては「S」「RS」版も揃えます。

この構成はメルセデス・ベンツ、BMWもほぼ同様ですが、それに比較するとテスラのランナップはあまりにシンプルで、そもそもモデルS、モデルX、モデル３、モデルYといった４車種のみしかなく、それらの中でのバリエーション展開も「モーター数とバッテリー容量」のみであり、外観や内装、機能については基本的に同一。

さらにテスラはフランチャイズ展開でのディーラー網を持たず、広告費も投じないため、極めて販売効率に優れると言え、「同じ車両価格であれば、より優れた製品を」、そして「同じ性能であれば、より安価なクルマを」作ることができるということを意味します。

よって、販売台数が同じだとしても「残る利益」は文字通り桁違いということになりますが、ここはほかの自動車メーカーがとうてい太刀打ちできない部分かもしれません。

たとえば既存の自動車メーカーであれば、すでに保有している工場などの維持費が必要で、過去の遺産が利益を大きく侵食することに。

逆に新興自動車メーカー（EV専門）であったとしても、テスラのような情報発信力を持つとは考えにくく、宣伝広告（プロモーション）に多大なコストがかかるかもしれません。

今後はメジャーメーカーの逆襲が始まる

ただ、ポルシェはタイカンを発売し、アウディはe-tron、e-tronスポーツバック、e-tron GTを発売したところ。

メルセデス・ベンツはEQCを発売し、さらにはEQSやEQAもスタンバイしているのに加え、「下から」はフォルクスワーゲンも普及価格帯のEV「ID」シリーズによって攻勢をかけてくることになり、今後の戦況は不透明。

このままテスラが逃げ切るのか、それとも既存自動車メーカーがシェアを奪還するのか、目が離せないといったところですね。

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